IE9ピン留め

大好きな音楽の話をしたいな
by oldblues
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つづれおり
キャロル・キングはシンガーとしてよりもソングライターとして先に頭角を現した人で、リトル・エヴァや、後にグランド・ファンク・レイルロードが大ヒットさせた「ロコモーション」や、ドリフターズの「アップ・オン・ザ・ルーフ」などは彼女の手によるものである。

しかしそんなことには関係なく、このアルバムは素晴らしい。大ヒットした③や⑦はもちろん、全ての楽曲が粒ぞろいで捨て曲はひとつもない。

彼女が生まれたのは1942年というから、「つづれおり」を発表した当時は20代の終わり頃ということになる。だからというべきか、それなのにというべきか、全編に瑞々しい感性が溢れ、シンプルでありながら美しく、一本筋の通った力強さすら感じさせる好アルバムに仕上がっている。さすがは殿堂入りの名盤と言われる所以である。

1. I feel the earth move
2. So far away
3. It's too late
4. Home again
5. Beautiful
6. Way over yonder
7. You've got a friend
8. Where you lead
9. Will you still love me tomorrow
10. Smackwater Jack
11. Tapestry
12. You make me feel like a natural woman

時々日が射したと思ったらまた曇る。晴れそうで晴れない薄曇りの空。そんな冬の日の午後、僕は暖かい部屋にいて、炬燵の中で「つづれおり」を聴いている。うつらうつらしてハッと気づいたら、いつの間にかアルバムは終わっていたのだった。
# by oldblues | 2010-02-06 23:44 | Old Rock
ブルー・スピリット・ブルース
浅川マキが死んだ。
名古屋のホテルで亡くなった。
67歳。病死だという。
とても信じられない。
彼女が死んだことも
67歳になっていたことも。

独特な世界をもっていた。
ワン・アンド・オンリーという言葉は、彼女のような存在にこそ相応しい。
熱烈なファンではなかったが、昔からずっと聴き続けて来たんだ。

今夜は大好きな彼女のアルバム「ブルー・スピリット・ブルース」を聴こう。
そして、浅川マキという素晴らしいシンガーがいたことを静かに偲ぼう。

きっと今夜は世界中が雨だろう


# by oldblues | 2010-01-18 23:17 | Blues
Zuma
ニール・ヤングは多作の人だ。キャリアも長い。僕は彼の大ファンというわけではないが、気が付いてみるとかなり多くの作品を聴いている。中には「?」と思うものも無いではないが、たいていは好きだ。そう考えてみると、僕は自分で思っているよりも、かなり(ニールに対する)ファンとしての度合いが高いのかもしれない。

1. Don't Cry No Tears
2. Danger Bird
3. Pardon My Heart
4. Lookin' for a Love
5. Barstool Blues
6. Stupid Girl
7. Drive Back
8. Cortez the Killer
9. Through My Sails

さて、この「Zuma」は、クレイジー・ホースとの共同名義でリリースされた1975年の作品だ。数ある彼のアルバムの中で何枚目になるのかは知らないが、とても好きな作品のひとつである。

収録曲の中では、やはり定評のある「2」と「8」が良い。それなら他の楽曲はどうかといえば、これが全て良い曲ばかりなのだ。個性的で伸びやかなギターソロが聴けるエレクトリックな曲とアコースティックな曲、そのどちらもが素晴らしい。こういうのって「隠れた名盤」と言うんですかね?

それにしても「Zuma」とはどういう意味なのか。そしてまたこの下手糞?なイラストは誰の手によるものなのか。知っている方がおられたら是非教えて欲しいものである。
# by oldblues | 2010-01-09 23:37 | Old Rock
Sweet Soul Music
所用のため元日から出社した。もっとも関係部署にFAXを流すだけの仕事だし、以前から決まっていたことだから、とりたてて負担も感じない。遅い時間に出社し昼前にはもう帰途に着いた。

帰りの車中で聴いたのが、アーサー・コンレイのスイート・ソウル・ミュージック。それにしても「スイート・ソウル・ミュージック」というタイトルは秀逸だ。シンプルだけどとても良い。だって、今直ぐにソウル・ミュージックが聴きたくなるでしょ?

年末からの寒波で昨夜から降っていた雪も止み、頭の上には青空が広がっている。外は寒いのだろうけど車の中は暖か。用事を済ませた開放感と良い音楽で、ささやかな幸福感を感じる。ほんのひと時の「刹那の幸福」というやつだ。

どうせ幸福なんて長続きはしない。こんな刹那の幸福の積み重ね、実はそういうのが最も大切なのではないだろうか。そんなことを考えた。
# by oldblues | 2010-01-01 13:09 | R&B/Soul
Caminhos cruzados
iPodで音楽を聴いている人ならご存知だろうが、自分の好きな曲にレートをつける機能がある。具体的には「★」マーク1つから5つまでで評価し、その数でお気に入り度を表すわけだ。ぼくもiPodを聴いていて気に入った曲が出てくると、その時の気分でレートを付けている。自分がどんな曲を好むのか、その傾向を知ることも出来て楽しい。

そして今日、ぼくはGal Costaの「Caminhos cruzados」に星を4つ付けた。92年に発表された「GAL」というアルバムに収録されている、ゆったりとした美しいボサノバだ。意味は「交差した道」。ギターやピアノにストリングスが絡み、それにGal Costaのシルキーヴォイスが加わるのだから、これはもう悪い曲のはずがない。

まだ明るい夏の黄昏時、一日の仕事を終えての帰り道。ようやく涼しくなってきた風に吹かれながら聴く音楽は、たいてい5つ星を付けたくなるものだ。しかし、そんな情緒的な部分を割り引いてもこの曲はいい。とてもいい。

ぼくは何故か陽気になり、口笛を吹きながら家路を急いだのだった。
# by oldblues | 2009-06-23 22:46 | Latin
Hoje
デビューから現在に至るまで40年以上の長い期間、ブラジルを代表する歌手の一人として、常に第一線で活躍し続けてきた。だから発表されているアルバムの数も多い。そして、そのどれもが一定以上の水準をキープしている。さすがはブラジル音楽界の女王である。

本作は2005年の作品で、この時ガル・コスタは確か60才のはずだ。しかし全く衰えは感じさせない。それどころか歌に円熟味が加わり、ますます深い味わいを見せている。何度聴いても飽きない。捨て曲も無い。掛け値無しの名盤だ。

1. Mar e Sol
2. Voyeur
3. Pra Que Cantar
4. Te Adorar
5. Santana
6. Hoje
7. Jurei
8. Logus-pe
9. Luto
10. Nada a Ver
11. Os Dois
12. Sexo e Luz
13. Embebedado
14. Um Passo a Frente

タイトルになっている「Hoje」とは「今日」という意味だ。「現在」を表してもいるのだろうが、彼女が今まで生きてきた人生、流れていく時の連鎖の瞬間を切り取って僕らに提示してくれている。そんな気がする。

そしてガル・コスタの歌は草原を渡る風になって届く。時に仄かに、時にさやかに、何かを語りかけてくる。しかし、それが何であるのかを知ることは出来ない。僕らはただ風に吹かれているだけだ
# by oldblues | 2008-08-02 23:05 | Latin
Otis Blue
「Otis Blue」というタイトルは、なんと素敵で、且つ適切なタイトルであることだろう。ジャケットのデザインも良いし、タイトルの横に「OTIS REDDING SINGS SOUL」と謳ってあるのもカッコいい。まさに魂を歌うという感じで、このアルバムにぴったりだ。

当然ながら内容も「素晴らしい」の一語に尽きる。今更ここで僕などが力むまでもなく、誰もが認めている名盤だ。オーティスのアルバムはどれも水準が高いがが、本作をフェイバリットに挙げる人は多いこと だろう。

1. Ole Man Trouble
2. Respect
3. Change Is Gonna Come
4. Down in the Valley
5. I've Been Loving You Too Long
6. Shake
7. My Girl
8. Wonderful World
9. Rock Me Baby
10. (I Can't Get No) Satisfaction
11. You Don't Miss Your Water

オーティスのバラードの上手さは定評のあるところだ。ここでも「1」「3」「5」「11」など、美しくも切ない歌を聴かせてくれる。特に僕は「5. I've Been Loving You Too Long 」が大好きで、彼が歌うバラードの中でもベスト5に入る出来だと思っている。胸がかきむしられるような熱唱は心の深いところまで届き、涙無くしては聴けないというのはこういうことなのだろうと思う。

もちろん、素晴らしいのはバラードだけではない。アップテンポもミディアムも、他のアーティストのカバー曲も、全ての水準が高いのだから驚く。普通カバー曲というのは、よほどのことが無い限りオリジナルを超えるのは難しい。その曲がヒットしていればいるほど、元歌のイメージが強く残っているからだ。このアルバムの中でもサム・クック、テンプテーションズ、ストーンズなどの有名曲を採り上げているが、まるで自分の作品であるかのように消化しきっているのはさすがである。

なんだか徹頭徹尾誉めてばかりという文章になってしまったので、一つだけ不満を言わせて頂くことにする。おそらくは個人的な好みの問題なのだろうが、収録された楽曲のうち「9. Rock Me Baby」にだけ、少し違和感を覚えてしまうのだ。

オーティスはブルースではなくやはりソウルの人だと思うのだが、どうだろう。
# by oldblues | 2008-07-26 21:13 | R&B
Déjà Vu
今さら言うまでもなく「名盤」としての揺ぎ無き評価が確定されている作品。そのサウンドは、ブルースやカントリー、フォーク・ソングなど、アメリカ土着の音楽にロックのエッセンスを取り入れ、新しい解釈を加えたという感じか。美しいアコギの音や完璧なハーモニーからは、どこまでも広がっていく空や大地を感じさせられる。しかし彼らがやっている音楽は単に「爽やかな」というわけではなく、社会に対するメッセージや、どこか個人的な屈託を内包した歌詞などと相俟って、非常に味わい深いものとなっている。

もともとは元バッファロー・スプリングフィールドのスティヴン・スティルス、元バーズのデヴィッド・クロスビー、元ホリーズのグレアム・ナッシュの3人に、元バッファロー・スプリングフィールドのニール・ヤングが加わってCSN&Yとなった。ヤングの加入により、サウンドによりロック的な要素が増したと言えるだろう。
グループ名は4人の頭文字を取ったというシンプルなもの。また本作はメンバーが各々自作の曲を持ち寄って一つの作品に仕上げたという雰囲気が強い。にもかかわらず、アルバムとしてのトータル感があるのはさすがとしか言いようがない。

1. Carry On
2. Teach Your Children
3. Almost Cut My Hair
4. Helpless
5. Woodstock
6. Déjà Vu
7. Our House
8. 4 + 20
9. Country Girl Medley: Whiskey Boot Hill / Down, Down, Down / "Country Girl" (I Think You're Pretty)
10. Everybody I Love You

「5. Woodstock」(ジュディ・コリンズ作)以外は全てメンバーの手によるもの。どの曲が好きかというのは好みで違うだろうが、名曲ぞろいの楽曲の中でニール・ヤングの歌う「4. Helpless」や、デヴィッド・クロスビーの「1. Carry On」などは特に名演と言えるのではないだろうか。

このアルバムを聴いていると直ぐにあの頃の気分になる。「あの頃」というのはもちろん70年代のことだ。ヒッピー、反戦、フラワー・ムーブメント、コミューン・・・などという言葉が頭の中に去来する。いい時代だったのかどうかはわからない。しかし僕にとっては紛れもなく懐かしい時代だ。そして本作は70年代を代表する、いやロックの歴史に燦然と輝く金字塔なのだろう。
# by oldblues | 2008-07-20 11:52 | Old Rock
BOZ SCAGGS
もともとはデュアン・オールマンがギターを弾いているということで買ったのだ。中でも「 Loan Me a Dime」は12分を超えるブルースナンバーで、デュアンのギターも素晴らしく、さすがに非凡な才能を感じさせる大作だ。(オリジナルはFenton Robinson)
だから手に入れた当時もこの曲ばかりを聴いていたし、正直言ってこれ以外の曲はほとんど印象に残っていない。

ところが今回改めて聴き直し、その水準の高さに驚いた。もちろん「Loan Me a Dime」が白眉であるという印象に変わりはない。しかし、他の楽曲も実に魅力に溢れた作品揃いなのだ。ボズ自身の歌もさることながら、バックを務めるミュージシャンの達者な演奏も良い。しかし何よりも素晴らしいのは、彼の音楽に対する情熱がストレートに伝わってくることだ。

ソウル、R&B、ブルース、カントリーなど、いろいろなスタイルの楽曲をボズはのびのびと歌っている。この中にいるのは「シスコの顔役」や「AORの帝王」ではなく、ただの音楽好きで素朴な若者なのだ。

このアルバムは名盤ではないかもしれない。しかし瑞々しく、とても美しい。

1. I'm Easy
2. I'll Be Long Gone
3. Another Day (Another Letter)
4. Now You're Gone
5. Finding Her
6. Look What I Got!
7. Waiting for a Train
8. Loan Me a Dime
9. Sweet Release
# by oldblues | 2008-07-12 23:34 | Old Rock
Momofuku
1. No Hiding Place
2. American Gangster Time
3. Turpentine
4. Harry Worth
5. Drum And Bone
6. Flutter And Wow
7. Stella Hurt
8. Mr. Feathers
9. My Three Sons
10. Song With Rose
11. Pardon Me Madam, My Name Is Eve
12. Go Away

エルビス・コステロの新作。バンド名義としては約4年ぶりということになる。趣味性の高いアルバムをいくつか発表していて、それはそれで悪くないのだが、僕のようなファンからすると、ちょっと違うんだよなあという気がしていた。しかし本作はいわゆるコステロらしいコステロが帰ってきたという感じで、そういう意味では安心して聴くことができる。

ところでアルバム・タイトルの「Momofuku」だが、これは日清食品の創業者でカップヌードルの開発者、安藤百福氏の名前から採ったということだ。それではなぜコステロがカップヌードルか。実はこれにはいろいろな説があるらしい。
他のミュージシャンのプロデュースをしながら、並行して自分のアルバムのための曲を書き溜めていたところ、どんどん着想が沸いてきてほとんど完成形というところまで出来上がってしまった。後はお湯を注げば出来上がり・・・というわけで、アルバム・タイトルを「Momofuku」に決めた。
こんなエピソードをラジオ番組で聞いたが、そのあたりが真実に近いのかなと思う。まあ、こういうのは諸説紛々とした方が面白いかもしれない。

聴いて直ぐに気に入ったのは「4. Harry Worth」。その他はあまり印象に残らなかったので、今回は魅力的な楽曲が少ないのかと最初は思った。しかし「噛めば噛むほど味が出る」というのがコステロの身上である。何度も聴くうちに、どんどん好きな曲が増えてくるのだ。

ポップなセンスに溢れた、しかしどこか屈折したほろ苦い大人のロック。やっぱシブいな、この人。
# by oldblues | 2008-07-05 22:31 | Rock
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