大好きな音楽の話をしたいな


by oldblues
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

アビー・ロードよ永遠に

b0008880_22145476.gifビートルズについてはもっと書かなきゃならないと思っていた。いや、「書かなきゃならない」じゃなくて、「書きたい」と言った方がいいだろう。だって、あんなに素晴らしい楽曲がたくさんあって、当時から現在まで変わらぬ絶大な人気を誇っているんだから。
でも世の中にビートルズ・ファンは星の数ほどいて、僕ごときが彼らについて語るなんておこがましいというか、まあ少なからず躊躇する気持ちがあったわけです。だけどそんなことは本当は関係ないよね。好きな音楽について語るのは自由なわけだし・・・ビートルズが教えてくれたものは、実はそういうことなんじゃないかと思ったりもする。そんなわけで、ようやくビートルズについての駄文を書く気になったのだ。

現在はどうか知らないけど、以前は「ビートルズのアルバムでどれが好きか?」という問いに対しての回答が「サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(以下サージェントと略す)」派と「アビー・ロードのB面」派に二分できた。そう。当時はアナログ・レコードだったから、表(A面)と裏(B面)があったわけだ。もちろん他のアルバムをフェイバリットとして挙げる人もいたが、少なくとも僕の知る限りでは、この2枚の人気が圧倒的だったように記憶している。

今さらこの2枚については解説の必要もないのだが、話の都合上簡単に触れることにする。「サージェント」の方は67年(西暦ですよ)に発表された、ロック史上初のトータル・アルバムということになっている。聞くところによると、このアルバムが他のミュージシャンに与えた影響は絶大なもので、その後数年間はサージェント・ショックとでも言うべきものが存在したらしい。もちろんサージェント以降、たくさんのトータル・アルバムが発表されたのだから、そういう影響があったというのは間違いないだろう。サウンド面でも、当時の技術からすると考えられないくらいのさまざまな新しい試みが施され、今聞いても古さを感じさせないどころか、全く変わらない輝きを保っているところが素晴らしい。

アルバムに収録されている曲で僕が好きなのは「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」。これは自分的にジョンの作品の中でも上位にランクされる。歌詞もメロディも素晴らしく、オーケストラを駆使したアレンジも見事。これはジョージ・マーチンの存在も大きいが、アイディアを出したのは多分ポールだろうな。
そしてポールの曲で好きなのは「シーズ・リービング・ホーム」。この曲を評して「モーツァルトより美しい」と言った人がいたが、けだし名言だと思う。
仮にこのアルバムに文句を付けるとすれば、シングル向けの曲が少ないということだろうか。あまりにも芸術的な内容のため、少々とっつき難い部分があるかもしれない。もちろんだからといって、この作品の価値を貶めるものではないけれど。
b0008880_22154921.gif

だが、僕は先の質問の回答には「アビー・ロードのB面」を選ぶ人間だ。サージェントは確かに素晴らしい作品だけど、アビー・ロードはもっと素晴らしいと思っている。トータル的に見た場合、アルバムのまとまりという点では、そりゃサージェントに軍配が揚がるかもしれない。それなのにどうしてアビー・ロードを選ぶのか?その理由というのがB面に収められたメドレーにあるのだ。
レコードで言えばB面の3曲目から10曲目までが切れ目無く続くメドレーとして構成されており、これが一つの壮大な組曲と言うべき作品に仕上がっている。個人的には「ポリシン・パン」から「シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドウ」へ続く流れが大好きで、この部分は何度も聴いても背筋がゾクゾクするほどだ。ローリングストーン誌によれば、「このメドレーだけでサージェントよりも価値がある」と評されているようだが、この意見に肯く人も多いのではないだろうか。

アビー・ロードは69年にリリースされたが、録音されたのが最も後ということで、事実上のラストアルバムとされている。ビートルズ・ファンなら先刻ご承知だろうが、解散前の彼等はあまりまとまっているとは言い難い。映画「レット・イット・ビー」を観ても、なんだかポールだけが頑張っていて、4人の気持ちは既に離れているように見受けられる。
そんな中で、なぜこんなに素晴らしい作品が生まれたのか?本当の理由はわからない。だが想像で言うならば、解散前夜の妙に白けた雰囲気の中、彼らの才能が最後に、そして最高の形で結実した一種の奇跡と言えるのではないだろうか。

いずれにしてもこれらの作品たちは、ロック・ミュージックの歴史の中で燦然と輝き続けるだろう。ビートルズは親から子へと語り継がれ、全ての人の心の中に永遠に生き続けていくだろう。

そしてアビー・ロードも永遠に。
[PR]
by oldblues | 2004-12-14 22:16 | Old Rock