大好きな音楽の話をしたいな


by oldblues
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ベレンを後にして

b0008880_005446.jpgもう何年くらい前になるだろう。日曜日の午前中NHK-FMで、世界各国の音楽を紹介する番組をやっていた。世界の音楽と言っても、第1部が中南米、第2部がヨーロッパ、第3部がアメリカの音楽を紹介するというような構成で、本当に世界各国の音楽を網羅していたわけではない。がしかし、流行以外の音楽―それも日・米・英以外の音楽―を聞く機会というのは当時も現在もあまり無く、そういう意味でこの番組は貴重だった。

で、僕はといえば、第1部の中南米音楽を期待してこの番組を聞いていた。もっとも、若い頃は日曜日の午前中を朝寝して過ごす事が多かったので、多分それほど熱心なリスナーではなかったはずだ。

両親の影響からか、子供の頃からラテン音楽は好きだった。もちろん系統立てて聞いていたはずもなく、家にあったタンゴやマンボなどの超有名曲のレコードしか知らないので、「ラテン音楽が好きだった」と言うのには程遠いかもしれない。それでもタンゴやマンボを聞いていると伝わってくる、ラテン音楽特有の情熱や哀愁には惹かれたし、何よりもその異国情緒が好きだった。

前置きが長くなってしまった。実はこの一文で書きたかったのは、ブラジルの歌姫ガル・コスタのことである。冒頭で紹介したFMの音楽番組で初めて彼女の歌を聞いた時、「なんと爽やかに、なんと軽やかに歌う人なんだろう」と驚いたものだ。その時の曲名が「ベレンを後にして」(ベレン・イタ・ノ・ノルチ…どこで切っていいのかわからん^^;)なのである。
ポルトガル語なので意味は全くわからないのだが、メロディ、サウンド、彼女の声、息継ぎに癖のある独特の歌い方など、全てが気に入ってしまった。

幸運にもたまたま僕はその日の放送をテープにダビングしていたので、音質の悪いカセットテープで何度となくこの曲を繰り返して聞くことになった。当然テープだけでは満足出来なくなり、レコードを手に入れたくなる。また彼女の歌っている他の曲も知りたくなる。

ところが当時、中南米音楽のレコードなんて、街の大きなレコード屋さんに行かなきゃ置いてないし、有ったとしてもそれほど品揃えは良くないのが現状だった。そのため、レコード店で「ガル・コスタ」という歌手のレコードを見つけたら、迷わず全部購入する事にしたのだ。

結局この曲が収録されたアルバムを手に入れたのは、そう決めてから4枚目くらいで、最初にラジオで聞いてからは2年が経過していた。

だけど物事は考えようなんだけど、この曲の入ったレコードを手に入れるために、結果として彼女の歌をたくさん聞く事が出来た。また関連して知ったアーティストのアルバムも買ったので、それまであまり馴染みのなかったブラジル音楽についても、少しは知識を得る事が出来た。

世界は広い。自分が知らないだけの話で、世の中には素晴らしいアーティストがたくさんいる…そんな当たり前の事を、改めて認識させられるような体験だった。
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by oldblues | 2004-09-04 22:21 | Latin