大好きな音楽の話をしたいな


by oldblues
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ブギーのカリスマ

b0008880_21583037.jpg今では既に死語になってしまっているが、70年代当時「グラム・ロック」と称される1分野があった。「グラム」は英語の「glamourous(魅惑的)」から来ているもので、化粧を施した男性が、大仕掛けな舞台で金ピカの衣装を着て歌っていれば、それがグラム・ロックと呼ばれたのだ。要するに見た目で分類されたジャンルなので、音楽的特長というようなものは無い。そして、グラム・ロックの代表がTレックスであり、デヴィッド・ボウイであり、ロキシー・ミュージックだった。

グラム・ロックのアーティスト達は、その先鋭的なファッションと共に語られる事が多かったので、硬派のロック・ファンだった僕は、グラム・ロックなんてルックスを売り物にしたアイドル的存在にすぎないのだと、初めは思っていた。特にマーク・ボランは見た目にもカッコ良くて、女の子達に絶大な人気が有ったので、やっかみ半分だったのかもしれない。

そんな僕の偏見を覆したのがTレックスの「ゲット・イット・オン」(「電気の武者」収録)だった。ラジオから流れてきたこの曲を聴き、誰が演奏しているかは知らないまま、その曲の虜になったのだ。
この曲は単純なスリーコードのブギーでありながら、妙に頽廃的で官能的な雰囲気をたたえ、それまでの音楽にはなかった独特の魅力に溢れていた。そしてこの感じが、まさにTレックスの音楽を構成する最も重要な点であると思う。

僕は、演っているのがTレックスだと知り、それまでの自分の不明を恥じた。彼らは単なるアイドル・バンドじゃなく、真の才能を持ったアーティストなのだと悟ったわけだ。

そして僕の中で「ゲット・イット・オン」と並ぶ、いやそれ以上に好きなTレックスのナンバーが「メタル・グルー」だ。この曲は「スライダー」(写真)の4曲目に収録されている。アルバム中には全英1位となった⑧テレグラム・サムも入っているのだが、僕的には「メタル・グルー」がベスト・チューンだ。

スライダーのジャケット写真は、あのリンゴ・スターが写したものだという。リンゴも早くからTレックスの良さを見抜いた1人だったのだろう。

このジャケットに写っているマーク・ボランを眺めながら「メタル・グルー」を聴く。
気分はまさに72年だね。
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by oldblues | 2005-05-28 22:02 | Old Rock