大好きな音楽の話をしたいな


by oldblues
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フードゥ・マン・ブルース

b0008880_1175018.jpgずいぶん以前、マジック・サムを採り上げた時にも同じような事を書いたんだけど、デルマークというシカゴのインディペンデント・レーベルが持っている、ブルースの名盤を復刻したシリーズが発売された事が有った。

このシリーズは1回に付き10タイトルほどがリリースされ、確か何回か続いたという記憶がある。今考えると本当に名盤がたくさんあって、ブルース初心者としては、このシリーズと出会えたのはずいぶんラッキーだったなと思う。

そしてこのシリーズから、マジック・サムの「ウエストサイド・ソウル」と共に手に入れたのが、今回ご紹介するジュニア・ウェルズ「フードゥー・マン・ブルース」なのだ。

ジュニア・ウェルズといえば、忘れちゃいけないのがバディ・ガイ。今やおしもおされぬブルース・ギタリストの第一人者としての貫禄を誇るバディ・ガイだが、ここではあくまでもバッキングに徹している。
もちろん彼本来の鋭く切り裂くようなギター・ソロは健在なのだが、必要以上に前に出ず、ジュニア・ウェルズの歌を引き立てる事を第一義としているように思える。このあたりが、彼等のコンビネーションが絶妙だと評価される由縁ではないだろうか。

さて、ジュニア・ウェルズの歌はかなり個性が強い。もともとブルースという音楽自体アクが強いのに、彼の歌い方はその中でもまたアクの強い方だと思う。そのため初めはとっつき難い感じがするし、どうしても好きになれないという人もいるかもしれない。だが、慣れてくればそのアクの強さは麻薬的魅力に変わるのだ。

彼のハープについては、リトル・ウォルターほど流麗なテクニックがあるわけではないし、サニーボーイのような深みがあるわけでもない。だが、その泥臭いハープが個性的なヴォーカル・スタイルとシンクロする時、唯一無二の輝きを発する。

アルバムは最高にファンキーなナンバー「スナッチ・イット・バック・アンド・ホールド・イット」で幕を開ける。もうこの曲を聴いただけでいきなりノリノリだ。それ以降の②シップス・オン・ジ・オーシャン④ハウンド・ドッグ⑥ヘイ・ロウディ・ママ⑦フードゥー・マン・ブルース⑩ユー・ドント・ラヴ・ミー・ベイビーなど、本当にゴキゲンな演奏が続く。さすが名盤としての評価に恥じない、素晴らしい内容である。

彼は映画「ブルース・ブラザーズ2000」出演後しばらくして鬼籍に入った。また1人偉大なブルース・マンがこの世からいなくなったわけだが、彼の遺した輝かしい作品群は今も、そしてこれからも、その輝きを曇らせる事は無いであろう。
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by oldblues | 2005-06-03 01:19 | Blues