大好きな音楽の話をしたいな


by oldblues
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ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ・ライブ・イン・ジャパン

とある方から譲り受けて、「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ・ライブ・イン・ジャパン」の映像を観る機会に恵まれた。例の映画が予想外のヒットとなり、アルバムも売れた勢いに乗っての来日コンサートで、2000年8月、渋谷オーチャード・ホールで開催された時のものだ。

映画やCDでお馴染みのメンバーが登場し、達者な演奏を繰り広げる。中でも圧巻だったのが、当時71歳の歌姫、オマ-ラ・ポルトオンドの歌。それに、ルベン・ゴンザレスのピアノだ。

ルベン・ゴンザレスは高齢のため足元が覚束なく、メンバーの一人に手を引かれての登場だ。それがピアノの前に座ったとたん、見事にリズムに乗った演奏を始めるのである。よちよちとしか歩けなかった老人に、なぜこんなことが出来るのか?全く、長年培われたミュージシャンとしての経験と、ラテンの血がそうさせるのだとしか言いようがない。

ソロがどんどん高音部に移動して行き、これ以上鍵盤が無い所まできて、手がピアノからはみ出してしまうパフォーマンスなど、きっと若い時からずっとやってきたのだろう。この日のライブでも観客にはかなりウケていた。
そのルベン・ゴンザレスも2003年には鬼籍に入ったという。改めて冥福を祈りたい。きっと天国でも素敵なピアノを弾いているのではないだろうか。

オマーラ・ポルトオンドに関しては「貫禄」の一言。アップ・テンポの曲で踊りながら登場したかと思うと、手を振り足を上げての大サービス。それも歌いながらというところが尋常ではない。おまけに息が乱れる素振りも見せないし声量も豊かなのだ。
誰もが知っている名曲「キサス・キサス・キサス」では客を煽り、それに応えた観客の中にも立ち上がって踊り出す人が続出。これはなかなか見物だった。

このライブを観て思ったのは、彼等みんなが骨の髄からミュージシャンであるという事。そして、彼等こそが真のエンターテイナーであるという事だ。
これまでの長い人生の中で起きたのは、必ずしも幸福な事ばかりではなかったに違いない。しかし彼等はそんな暗さを微塵も見せず、今、この極東の地で心から楽しそうに音楽をプレイする。これは感動的だ。僕はなぜか涙が出た。
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by oldblues | 2005-07-23 23:34 | Latin