大好きな音楽の話をしたいな


by oldblues
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南十字星

b0008880_02945.jpg世界中の全てのものに怒りを向けた事がある。なぜ自分はここにいるのか、生きている(生かされている)理由は何だろうかと、思い煩った事がある。

大人になって年を取るに従い、この手の問題についてあまり真剣に考えなくなってくる。いくら考えても答えなど出やしないし、精神に変調を来たさないよう防衛本能が働くからだ。

しかし人間の心というのは本質的に弱い。ふとしたはずみに、こういう言うなれば「不毛な悩み」に囚われ、どうしようもなく落ち込んでしまう事がある。自らの価値の無さを思い知らされ、どうしたらいいのかとオロオロしてしまうのだ。

そんな時ザ・バンドの音楽を聴くと、その大地をしっかりと踏みしめたような存在感に驚かされ、わけがわからないままに何故か勇気付けられる。彼らだって人間である以上、実際には付和雷同するような弱い部分を持っているに違いないのだが。

ザ・バンドには優れた作品が多い。それぞれのファンに、それぞれの異なった名盤が存在する事だろう。だが、オリジナル・メンバーによる後期の名作「南十字星」をフェイバリットに挙げる人は多いはずだ。そしてこれは単に「ザ・バンドのアルバムの中で」というにとどまらず、全ロックアルバムの中でも燦然と輝く、歴史的な名盤なのである。

シンセサイザーを導入することにより、それまでの作品と比べて軽いサウンドに聴こえるかもしれない。しかし表層的な変化にとらわれてはならない。タイトなリズム。渋いヴォーカル。地に足のついた土臭いサウンド。彼らの本質は全く変わっていない。

CDによる再発時ボーナス・トラックが増えたが、オリジナルでは収録曲は8曲だった。

1)禁断の木の実 2)浮浪者のたまり場 3)オフェリア 4)アケイディアの流木5)ベルを鳴らして 6)同じことさ 7)ジュピターの谷 8)おんぼろ人生

そして僕の好きなのは2)3)6)。特に6)の「It Makes No Difference」という歌い出しにはいつも痺れてしまうのだ。
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by oldblues | 2005-08-28 00:32 | Old Rock