遠く離れたおまえに
2006年 05月 09日
「日本のホセ・フェリシアーノ」と例えられることの多い長谷川きよしだが、盲目のギタリストでシンガーという共通項は有るものの、彼の構築する世界は、やはりワン&オンリーなものだと思う。
彼はデビュー当時から、サンバやシャンソン、カンツォーネなど、世界の様々な音楽を取り入れてやって来た。しかし個人的な見解ではあるが、よく聴いているとそれらは全て、良い意味で日本的なものへと収斂しているような気がする。そしてこのあたりが、彼ならではの独自性の秘密を解く鍵のひとつでもあるようだ。
「遠く離れたおまえに」は、長谷川きよしがヨーロッパの各地を旅してまわり、場所を選ばず、行く先々での演奏を録音するという企画のアルバムだ。そのため、中には子供の声やヤギの鳴き声などが一緒に入っている曲もあり、のどかな臨場感を味わうことが出来る。しかし、さすがに一発録りしているだけに、おおらかな中にも緊張感のある演奏に仕上がっている。
タイトルにもなっている「遠く離れたおまえに」が秀逸なのはもちろんだが、僕の一番のお気に入りは、ピュアで美しいラブソング「キャティ」。また、悲しい恋の物語になっている「小さなひなげしのように」の出来も素晴らしい。
「別れのサンバ」「黒の舟歌」、加藤登紀子とのコラボレーションによる「灰色の瞳」など、いくつかのヒット曲を持つ彼だが、日本の音楽シーンにおいては、それほどメジャーな存在とは言えないだろう。しかし長谷川きよしは、商業的な成功だとかメジャーになる事には、さほど関心を持っていないに違いない。あくまでも自分のやりたい音楽をひたすらやり続ける。成功や名声はその結果に過ぎないと思っているはずだ。
ピュアなものは美しい。だから長谷川きよしのこのアルバムの楽曲は、全て美しいのだ。
彼はデビュー当時から、サンバやシャンソン、カンツォーネなど、世界の様々な音楽を取り入れてやって来た。しかし個人的な見解ではあるが、よく聴いているとそれらは全て、良い意味で日本的なものへと収斂しているような気がする。そしてこのあたりが、彼ならではの独自性の秘密を解く鍵のひとつでもあるようだ。
「遠く離れたおまえに」は、長谷川きよしがヨーロッパの各地を旅してまわり、場所を選ばず、行く先々での演奏を録音するという企画のアルバムだ。そのため、中には子供の声やヤギの鳴き声などが一緒に入っている曲もあり、のどかな臨場感を味わうことが出来る。しかし、さすがに一発録りしているだけに、おおらかな中にも緊張感のある演奏に仕上がっている。
タイトルにもなっている「遠く離れたおまえに」が秀逸なのはもちろんだが、僕の一番のお気に入りは、ピュアで美しいラブソング「キャティ」。また、悲しい恋の物語になっている「小さなひなげしのように」の出来も素晴らしい。
「別れのサンバ」「黒の舟歌」、加藤登紀子とのコラボレーションによる「灰色の瞳」など、いくつかのヒット曲を持つ彼だが、日本の音楽シーンにおいては、それほどメジャーな存在とは言えないだろう。しかし長谷川きよしは、商業的な成功だとかメジャーになる事には、さほど関心を持っていないに違いない。あくまでも自分のやりたい音楽をひたすらやり続ける。成功や名声はその結果に過ぎないと思っているはずだ。
ピュアなものは美しい。だから長谷川きよしのこのアルバムの楽曲は、全て美しいのだ。
by oldblues
| 2006-05-09 00:52
| 70's Rock&Folk(J)