大好きな音楽の話をしたいな


by oldblues
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30

Simples

b0008880_2325451.jpgMarcela Mangabeiraはあまり知られていないが、大御所ロベルト・メネスカルを父に持つ、云わばブラジル音楽界のサラブレッドである。「Simples」はそんな彼女のデビュー・アルバムで、2005年のリリース。収録された12の楽曲はどれも心地良く、偉大な父親の娘などという事実には関係なく、真に優れた作品に仕上がっている。

何よりも彼女の声はとても魅力的だ。以前にもどこかで書いたような気がするが、声質が良いというのは、ヴォーカリストとして得難い才能だ。このアルバムにおいても、時にセクシーに、時に爽やかに聴いている者を魅了する。

最近のブラジル音楽を称してMPB (エム・ペー・ベー Musica Popular Brasileira英語的にはブラジリアン・ポピュラー・ミュージック)と言うらしい。60年代後半以降の、伝統的なブラジル音楽とロックなどが融合した音楽の総称で、その発生には政治的社会的な背景があったということだ。しかし僕がブラジル音楽聴き始めた時代には、特に日本において、この名称はあまり人口に膾炙していなかったと思う。もっとも僕が無知だっただけなのかもしれないが。

発生した当初はさておき、今となってはブラジルのほとんど全てのポピュラー音楽をMPBと言っているようなので、わが国における「J-POP」という名称と同じようなものと考えればいいのかもしれない。いずれにしても「ボサノバ」とか「サンバ」よりもずっと守備範囲が広いような印象だし、ある意味使用するのに都合が良い言葉だと思う。

1.Rio
2.Love Dance
3.Para Ti
4. Os Grilos
5.Insensatez
6. Só Quis Você
7. Pro Menesca (P'ruzé)
8. Eu e A Brisa
9.Pro Tom
10. A Rã
11. Vôo Sobre O Horizonte
12. Só Danço Samba

このアルバムのもう一つの特徴として、カバー曲が多く収録されているという点が挙げられる。例えば「12. Só Danço Samba」はジョビンの曲だし、「11. Vôo Sobre O Horizonte」はアジムス(ブラジルのフュージョンバンド)の曲で、かつて日本のFM番組でも使用されていたお馴染みのものだ。歌もポルトガル語であったり英語だったり、中にはほとんどスキャットだけという楽曲もある。しかし通して聴いてみると全く違和感は無く、見事にマルセラの世界を構築している。この辺りが素晴らしいところだ。

どの曲も全てがお気に入りだが、特に好きなのは「6. Só Quis Você」
この曲には5つ星つけちゃうな。
[PR]
by oldblues | 2008-05-03 23:04 | Latin