大好きな音楽の話をしたいな


by oldblues
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カテゴリ:Old Rock( 55 )

夢に消えるジュリア

b0008880_18494941.jpgサザンオールスターズの曲じゃなく、ピンクフロイドの方である。僕はこの曲を「RELICS(ピンクフロイドの道)」というベスト・アルバムで知った。腰巻には「ピンクフロイドの道はプログレッシブの道なり」と書いてあり、カッコいいなあと思った記憶がある。

「RELICS」がリリースされたのは70年代の初め頃で、ベストと言っても、当然ながら「狂気」以降の有名曲は入っていない。しかし、シングルのみで発売された比較的レアな曲が収録されている事もあり、初期のフロイドを知る上では恰好のアルバムと言えるかもしれない。曲のライン・アップを眺めてみると、良い曲ばかりが入っているではないか。もっとも「ベスト」だから当然だけど。

1.アーノルド・レーン
2.星空のドライヴ
3.シー・エミリー・プレイ
4.追想
5.絵の具箱
6.夢に消えるジュリア
7.ユージン,斧に気をつけろ
8.サイラス・マイナー
9.ナイルの歌
10.バイディング・マイ・タイム
11.バイク

「夢に消えるジュリア」の原題は「Julia Dream」。いわゆる意訳ということになるだろう。これはなかなかうまい邦題の付け方ではないだろうか。少なくとも「See Emily Play」を「エミリーはプレイガール」とするセンスよりはマシだと思う。

この曲は後のフロイドの大作とは違って演奏時間も短く、シンプルなコードを使った親しみやすいメロディの小品だ。しかしそこはピンクフロイドだからして、イエフェクターを使用するなどの仕掛けもこらされている。

1)2)6)8)9)10)などが僕のお気に入り。ここまで書いてきて、初期のフロイドもいいなあと改めて思い知らされているのである。
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by oldblues | 2005-10-23 18:53 | Old Rock

You Can't Argue With A Sick Mind

b0008880_23453996.jpgジョー・ウォルシュのイーグルス加入前夜の作品。そしてアメリカン・ロックのファンなら必ず好きになるであろう、素敵なライブ・アルバムだ。

1曲目の「Walk Away」から、ノリの良い演奏にぐいぐい引き込まれる。聴きものは3)かもしれないが、僕は1)5)6)がお気に入りだ。

とは言うものの、どの曲も甲乙付け難く、ツブが揃っている。とにかくロックの楽しさ、ライブの楽しさを満喫出来るアルバムで、絶対に聴いて損は無い。難を言えば収録曲が少ないのと演奏時間が短か過ぎることくらいかな。
もっともっと長く演って欲しい。もっと長く聴いていたい。ついそんな気にさせられてしまうのである。

ジョー・ウォルシュといえば、今では「元イーグルスの」という前置き付きで紹介される事が多い。でも彼はそれ以前から、ジェイムスギャングやバーンストームのギタリストとして、またソロ・アーティストとしても長く活躍している。

つまり何が言いたいかというと、イーグルスは彼のミュージシャンとしてのキャリアの1つであり、全てではないという事だ。イーグルスのギタリストとしてのジョーも素晴らしいが、仮にこのグループに加入していなかったとしても、彼はやっぱり優れたギタリストとして評価されるべき存在なのである。

【曲目】
1.Walk Away
2.Meadows
3.Rocky Mountain Way
4.Time Out
5.Help Me Make It Through the Night
6.Turn to Stone
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by oldblues | 2005-09-26 23:50 | Old Rock

Live in Europe

b0008880_20213025.jpgテイスト解散後ソロになったロリー・ギャラガーが、72年に発表したのが「Live in Europe」だ。ライブで本領を発揮する彼らしく、このアルバムが大成功を収め、初期の代表作となった。

彼のやる音楽は、ブルースやトラッドをベースにしたストレートなロック。ストラトから紡ぎ出される音も、エフェクターなどを使わないシンプルなものだ。音楽に対する姿勢がそのまま表現されたような、ケレンの無いギターには好感が持てる。

過度な飲酒が原因で95年にこの世を去るまで、長いキャリアの中で一貫してブルースをやり続けた。タータン・チェックのシャツに色褪せたジーンズ。色の剥げたストラトに象徴されるように、金銭や名声などには頓着しない人だった。

商業的な成功には関心を持たず、自分の好きな、やりたい音楽だけをずっとやり続けた。ロリー・ギャラガーこそ真のロックン・ローラーと言えるかもしれない。
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by oldblues | 2005-09-04 20:19 | Old Rock

南十字星

b0008880_02945.jpg世界中の全てのものに怒りを向けた事がある。なぜ自分はここにいるのか、生きている(生かされている)理由は何だろうかと、思い煩った事がある。

大人になって年を取るに従い、この手の問題についてあまり真剣に考えなくなってくる。いくら考えても答えなど出やしないし、精神に変調を来たさないよう防衛本能が働くからだ。

しかし人間の心というのは本質的に弱い。ふとしたはずみに、こういう言うなれば「不毛な悩み」に囚われ、どうしようもなく落ち込んでしまう事がある。自らの価値の無さを思い知らされ、どうしたらいいのかとオロオロしてしまうのだ。

そんな時ザ・バンドの音楽を聴くと、その大地をしっかりと踏みしめたような存在感に驚かされ、わけがわからないままに何故か勇気付けられる。彼らだって人間である以上、実際には付和雷同するような弱い部分を持っているに違いないのだが。

ザ・バンドには優れた作品が多い。それぞれのファンに、それぞれの異なった名盤が存在する事だろう。だが、オリジナル・メンバーによる後期の名作「南十字星」をフェイバリットに挙げる人は多いはずだ。そしてこれは単に「ザ・バンドのアルバムの中で」というにとどまらず、全ロックアルバムの中でも燦然と輝く、歴史的な名盤なのである。

シンセサイザーを導入することにより、それまでの作品と比べて軽いサウンドに聴こえるかもしれない。しかし表層的な変化にとらわれてはならない。タイトなリズム。渋いヴォーカル。地に足のついた土臭いサウンド。彼らの本質は全く変わっていない。

CDによる再発時ボーナス・トラックが増えたが、オリジナルでは収録曲は8曲だった。

1)禁断の木の実 2)浮浪者のたまり場 3)オフェリア 4)アケイディアの流木5)ベルを鳴らして 6)同じことさ 7)ジュピターの谷 8)おんぼろ人生

そして僕の好きなのは2)3)6)。特に6)の「It Makes No Difference」という歌い出しにはいつも痺れてしまうのだ。
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by oldblues | 2005-08-28 00:32 | Old Rock

ザ・キャプテン&ミー

b0008880_204440.jpgどちらかというとアメリカン・ロックが好きなので、ドゥービー・ブラザーズはよく聴いた。それも初期のトム・ジョンストン在籍中が僕のお気に入りだ。
マイケル・マクドナルドが中心となる、後期のAOR路線も悪くは無いが、やはり僕の中では、ドゥービーズといえばあの土の香りのする骨太のサウンドでなければならない。

そんなわけで僕にとってのドゥービー・ブラザーズは、1stから「スタンピード」までの5枚なのである。特に「トゥルーズ・ストリート」「キャプテン&ミー」「ドゥービー天国」「スタンピード」の4枚はどれも甲乙付け難い。しかし、どれが一番好きかと改めて考えてみると、やはり初期の代表作との誉れ高い「キャプテン&ミー」ということになるだろう。(もっともこういうのは、その時の気分によって直ぐに変化しちゃうんですけどね)

さて、キャプテン&ミーである。1曲目の「Natural Thing」から、いかにも彼等らしいノリノリのサウンド。ツイン・ギターにツイン・ドラムのぶ厚い演奏にトムのワイルドなヴォーカル。それに美しいハーモニーだ。その後、確実に彼らの代表作としてカウントされるであろう2)Long Train Runnin' 3)China Groveが続く。まさにドゥービー・ブラザーズの真骨頂とでも言うべき、ゴキゲンなナンバーの連続だ。

もちろんこれらのロックン・ロールだけでは無く、スローな4)Dark Eyed Cajun Womanや、アコースティックな7).South City Midnight Ladyなども外せない。なんというか、作品の粒が揃っているのである。

今回、このアルバムを聴き返し、「突き抜けて行く音楽」の心地よさを、改めて実感した。イーグルスとはまた違った感じの、だが負けないくらい素晴らしいウェスト・コースト・ロックの雄がそこにいた。
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by oldblues | 2005-08-21 20:06 | Old Rock

Try (Just a little bit harder)

b0008880_23305126.jpg実はジャニスのアルバムの中で一番好きなのは「コズミック・ブルースを歌う」なのだ。もちろん「チープ・スリルズ」や、遺作となった「パール」でのパフォーマンスも素晴らしく、甲乙つけ難いのは分かっている。だから、あくまでも僕個人の好みという意味でなのだけれど。

ここでの演奏は、前作(チープ・スリルズ)における、あの破天荒とでも言うべき、暴走するようなエナジーが欠如しているように聴こえるかもしれない。しかしその評価は多分に皮相的だ。彼女の歌は一段と表現力を増し、更なる高みへとステップ・アップしている。大人しく聴こえるのは、単にライブとスタジオ録音の差にしか過ぎない。迸る感情を適度に抑制している事により、より深みを増した、緊張感溢れる表現が可能になっているのだ。

曲のライン・ナップも良い。①Try (Just a Little Bit Harder)②Maybe③One Good Man④As Good as You've Been to This World⑤To Love Somebody⑥Kozmic Blues
⑦Little Girl Blue⑧Work Me, Lord と、こうやって改めて見返してみると、全てが名曲・名演のオン・パレード!お気に入りを選ぶとしてもとても選びきれないほどだ。

個人的にもこのアルバムへの思い入れは強いので、客観的に評価する事はできないかもしれない。何しろあんまり何度も聴いたものだから、レコードがシャリシャリになってしまい、アナログ時代に2枚目を買ったくらいなのだ。

だんだん年を取り、最近なんだか草臥れてきている。しかしジャニスを語る時、僕は少年時代に戻ったように心がときめくのを感じる。既に亡くなってから何十年にもなるのに、彼女はこうして現在の僕に対しても影響力を発揮し続ける。

そうだよね。草臥れてる場合じゃないんだよね。
Try …Just a little bit harder
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by oldblues | 2005-07-11 23:33 | Old Rock

Tuesday's Gone

b0008880_2326736.jpg今日は散々な一日だった。肉体労働を伴う作業をやったこともあり、心身ともに疲れ切った。
で、今夜はまさにA hard day’s nightなのだ。

ぬるめのシャワーで汗を流した後、湯船に使って手足を伸ばす。体中の筋肉(いや、贅肉か?)がギシギシと悲鳴を上げる。熱いお湯の中に、今日一日の疲れが溶けて流れて行くようだ。

風呂から上がって冷たいビールを飲む。扇風機の風に当たって汗を冷ます。いい音楽を聴いて、今夜はもう寝てしまおう。

そんなわけで今聴いているのが、レイナード・スキナードのデビュー・アルバムだ。73年の作品で、アル・クーパーがプロデュースし、演奏にも参加している。

これがデビューとは思え無い程の余裕。果てしなく広がっていく大らかなサウンド。ゆったりとしていながらも、ぐんぐんと突き進んで行くようなグルーブ感が伝わってくる。

ああ、サザン・ロックっていいよね。オールマンズもいいけどレイナード・スキナードもいい。こういう音楽を聴いていると、体の奥から自然な活力が湧いて来るように思えるのだ。

このアルバムから1曲を選ぶとしたら、それはやっぱり最後を飾る「Free bird」だろう。楽曲自体が素晴らしいのに加え、間奏で火花を散らすインプロビゼーションは圧巻だ。

でも、今夜の気分は「Tuesday's Gone」なのである。美しいメロディに土臭いヴォーカル。ああ最高のバラードだ。
去って行った恋人を歌った寂しい内容だけど、こういうふうに淡々と歌われる時、諦観を伴った、より深い哀しみが感じられる。

Tuesday's Gone
そして、とにかく僕のヘヴィな火曜日も終わる
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by oldblues | 2005-06-28 23:33 | Old Rock

Blue bayou

b0008880_12221881.jpg70年代のウエスト・コーストを代表する女性シンガー、リンダ・ロンシュタットの8作目に当たる、78年発表のアルバムが「夢はひとつだけ」だ。
「ロスの歌姫」と呼ばれ、アメリカを代表するシンガーの1人となった彼女だが、その地位を不動のものにしたのがこのアルバムであり、僕も大好きな作品なのである。

先ずはジャケット写真がいい。彼女のアルバムでは「Hasten Down The Wind」と双璧をなしていると思う。余談だが、本アルバムはグラミー賞のデザイン賞を受賞しているという。また、これだけではなく見開きの写真も、リンダ本人はもとより、「リンダファミリー」とでも言うべきミュージシャン達に囲まれ、和やかな雰囲気で製作されたのであろう感じが伝わってきて、非常に良い感じだ。

アルバムはバディ・ホリーの「イッツ・ソー・イージー」で幕を開ける。ノリの良いミディアム・テンポのロック・ナンバーで、バックの小気味良い演奏が素晴らしい。特にワディ・ワクテルのギターが冴え、リンダの歌も伸びやかで気分良さそうだ。1曲目で既に、聴く者の心を鷲掴みにしてしまう。そんな役割を充分に果すオープニングである。

リンダという人は基本的に自分で曲を作らないので、必然的に他の人が提供した曲や、既存曲のカバーが中心となる。そして、リンダ本人が選んでいるのかどうかは知らないが、その選択のセンスが素晴らしいのだ。最近の作品ではジャズや、父のルーツであるメキシコ音楽に取り組んだアルバムを発表しているが、このカバー曲中心というスタンスは変わらない。

「夢はひとつだけ」の中で「イッツ・ソー・イージー」と同時代の曲を採り上げたのが、⑥ブルー・バイユーだ。この曲のオリジナルはロイ・オービソンだが、原曲と違ってカントリー・フレイバーの濃いアレンジがなされている。僕はオリジナルよりもこちらを先に聴いたという経緯もあり、リンダの「ブルー・バイユー」の方が優れていると思う。まあ、このあたりは好みの分れるところだろうが、それほどに完成度の高い作品に仕上がっているということだろう。

バイユーというのは、米国南部の沼状の水域を指した名称で、実際には「ブルー」ではないらしい。しかし、ここでの「ブルー・バイユー」があまりにも美しい楽曲なため、バイユーを見た事の無い僕は、とても美しい風景を想像してしまう。リンダのヴォーカルもしっとりした感じで、曲に合ってるんじゃないだろうか。彼女がシャウトすると、どうもヒステリックな感じに聞こえてしまい、実はあまり好きではないのである。
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by oldblues | 2005-06-26 12:25 | Old Rock

過ぎた事

b0008880_059013.jpg今日から6月。月日の経つのは本当に早い
月替わりに限らず、何かの節目の折はいつもこう思う。
しかし、過ぎてしまった時の流れは
どうして速く感じられるのだろう?

楽しい時間は短く感じ、辛い時間は長く感じるものだ。
でも、過去の出来事が全て楽しいとは限らない。
辛い思い出や悲しい思い出もいっぱいあるはずなのに、
それもこれも全部ひっくるめて、とても短い時間に感じられるのは何故?

思うんだけど、結局過ぎてしまった時間は、
自動的に全て、楽しかった過去として認識されるからではないだろうか。

時間が触媒となって錬金術が行われ
悲しみも怒りも不安も、全てが忘却の中で懐かしく彩られる

だから過去はいつも美しい
そして過ぎた時間は速いのだ
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by oldblues | 2005-06-02 01:06 | Old Rock

ブギーのカリスマ

b0008880_21583037.jpg今では既に死語になってしまっているが、70年代当時「グラム・ロック」と称される1分野があった。「グラム」は英語の「glamourous(魅惑的)」から来ているもので、化粧を施した男性が、大仕掛けな舞台で金ピカの衣装を着て歌っていれば、それがグラム・ロックと呼ばれたのだ。要するに見た目で分類されたジャンルなので、音楽的特長というようなものは無い。そして、グラム・ロックの代表がTレックスであり、デヴィッド・ボウイであり、ロキシー・ミュージックだった。

グラム・ロックのアーティスト達は、その先鋭的なファッションと共に語られる事が多かったので、硬派のロック・ファンだった僕は、グラム・ロックなんてルックスを売り物にしたアイドル的存在にすぎないのだと、初めは思っていた。特にマーク・ボランは見た目にもカッコ良くて、女の子達に絶大な人気が有ったので、やっかみ半分だったのかもしれない。

そんな僕の偏見を覆したのがTレックスの「ゲット・イット・オン」(「電気の武者」収録)だった。ラジオから流れてきたこの曲を聴き、誰が演奏しているかは知らないまま、その曲の虜になったのだ。
この曲は単純なスリーコードのブギーでありながら、妙に頽廃的で官能的な雰囲気をたたえ、それまでの音楽にはなかった独特の魅力に溢れていた。そしてこの感じが、まさにTレックスの音楽を構成する最も重要な点であると思う。

僕は、演っているのがTレックスだと知り、それまでの自分の不明を恥じた。彼らは単なるアイドル・バンドじゃなく、真の才能を持ったアーティストなのだと悟ったわけだ。

そして僕の中で「ゲット・イット・オン」と並ぶ、いやそれ以上に好きなTレックスのナンバーが「メタル・グルー」だ。この曲は「スライダー」(写真)の4曲目に収録されている。アルバム中には全英1位となった⑧テレグラム・サムも入っているのだが、僕的には「メタル・グルー」がベスト・チューンだ。

スライダーのジャケット写真は、あのリンゴ・スターが写したものだという。リンゴも早くからTレックスの良さを見抜いた1人だったのだろう。

このジャケットに写っているマーク・ボランを眺めながら「メタル・グルー」を聴く。
気分はまさに72年だね。
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by oldblues | 2005-05-28 22:02 | Old Rock