大好きな音楽の話をしたいな


by oldblues
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カテゴリ:J-POP( 12 )

さざなみCD

b0008880_22104857.jpgスピッツ12枚目のオリジナル・アルバムということで、オリコンのアルバムチャートでも1位になったらしい。しかし敢えて言わせてもらうならば、このアルバムの中にはスピッツを代表するような名曲は無いと考えている。

誤解のないように書いておくが、これは決して価値を貶めようとしているのではない。むしろその逆で、スピッツの魅力が凝縮されたような曲ばかりが収録されている、非常に質の高いアルバムに仕上がっていると思っているのだ。

1. 僕のギター
2. 桃
3. 群青
4. Na・de・Na・de ボーイ
5. ルキンフォー
6. 不思議
7. 点と点
8. P
9. 魔法のコトバ
10. トビウオ
11. ネズミの進化
12. 漣
13. 砂漠の花

一番のお気に入りは「8」。「抱きしめた時の空の色 思い出になるほど晴れわたる」という歌詞は、まさに草野正宗の真価が発揮されたもので、この美しいフレーズを聴くたびに胸が締め付けられるような気持ちになる。
その次に好きなのが「1」「5」「7」「10」あたりだろうか。特に「7」は『三日月ロック』の中の「夜を駆ける」を彷彿とさせ、こういう世界観が好きな僕にとってはたまらない魅力を感じさせる作品になっている。

名曲は無いけれど全てが佳曲。このアルバムはリリースされた時点から、隠れた名盤という評価を運命付けられているのかもしれない。そういう意味では『フェイクファー』に似ていると思うのだが・・・
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by oldblues | 2008-03-23 22:12 | J-POP

大宮サンセット

b0008880_2162160.jpgいわずと知れたスピッツの名曲だ。いや「隠れた名曲」と言った方がいいかもしれない。
この曲の中で大好きなフレーズがある。

大宮サンセット
君はなぜ悲しい目で微笑む
大宮サンセット
手をつないで歩く土曜日

家も工場も学校も街も、全てのものが薔薇色に染まり、あんまり美しいものだから、僕らは話すことすら出来なくなってしまう。そんな切ない情景が目の前に浮かんでくる。
平易な言葉を連ねながら、いや、それだからこそ聴くものに普遍的な感動を与える。
「大宮」というローカルな地名も効いた、なかなかの名歌詞だと思う。

人はなぜ夕焼けを見ると悲しくなるのだろう。どうして胸を締め付けられるような郷愁にかられるのだろう。
僕は今日、とても美しい夕焼けを見た。薄明かりの向こうにくっきり見える都市の夕映えだ。初夏というには少し肌寒い夕暮れの風を受けながら、しばらくの時間、街を歩いた。

ああ、僕はなぜこんな悲しい目で微笑んでいるのだ。
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by oldblues | 2007-04-29 21:10 | J-POP

愛は勝つ

b0008880_0115266.jpg少し前、KANの歌う「愛は勝つ」というメガ・ヒットがあった。「少し前」などと書いたが、調べてみると、この歌が世に出たのは1990年であり、もう15年も経過しているのだ。当時既に大人だった僕は、つい「少し前」などと思ってしまう。いやはや年は取りたくないものです。

心配ないからね 君の想いが
誰かに届く明日はきっとある
どんなに困難で挫けそうでも
信じる事さ 必ず最後に愛は勝つ

恋愛は一種の狂気だ。たとえ現在幸福な恋をしている人でも、いつかそれが終えてしまうのではないかという恐れを常に持っている。ましてや、叶わぬ(多分)恋に落ちている人は、それがやはり永遠に叶わないであろうと、心の底ではいつも怯えているのだ。

ある程度大人になると、常に「愛は勝つ」わけではない事を、誰もが経験的に知っている。愛は金や距離や打算や環境に、しばしば負けてしまうものなのである。

しかしこの歌は、そんな不安を一時的にも払拭してくれる。いくら真剣に思いを込めても、それが届くとは限らないとわかっている。わかっているが故に「必ず最後に愛は勝つ」と歌うのだ。

「愛は勝つ」は、そんな全ての恋愛病患者達に熱狂的に迎えられた。一方、そんなひねくれた心を持たない無垢な子供達は、歌の持つパワーをもっと素直に受け容れた。

この歌が大ヒットした理由は、実はそこらあたりにあるのではないだろうか。
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by oldblues | 2005-10-27 00:14 | J-POP
b0008880_065062.jpg87年、清志郎のソロ・アルバム「RAZOR SHARP」収録。ロンドン録音。イアン・デューリーが一緒にやってる。
僕としては全ての曲が好きだけど、中でも表題にしたこの曲がイチオシだ。

アルバム・タイトル通りのキレの良いサウンド。粒の揃った楽曲。RCでの清志郎より、もしかしたらこちらの方が好きかもしれない。

曲がり角のところで振り向いただろう
こっちを見てたんだよね
Baby! Baby!
あの曲がり角のところで・・・

これは、少年の心を持った大人だけが歌える歌だ
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by oldblues | 2005-09-20 00:08 | J-POP

水色の街

b0008880_172813.jpgスピッツは大好きなグループだ。発売されたアルバムを全て持っているというほどではないが、カラオケで彼等の曲を20曲以上歌える程度のファンではある。

最初僕は彼等の事を、軟弱な歌を歌うバンドと思って敬遠していた。それはまあ、マサムネ君の爽やかな風貌と、あのハイ・トーンで歌われる、親しみやすいキャッチーなメロディに欺かれていたわけだ。しかし曲をよく聴いてみると、それがとんでもない誤解であったことに気づかされるのである。

スピッツの魅力は、やはり草野マサムネの作り出す楽曲にある。平易だが、組み合わせの妙から紡ぎ出される言葉の数々(そしてその中には少しの毒が忍ばされてある)。それが「草野ワールド」とも言うべき、独特の優しいメロディに乗せて歌われる時、哀しいほどの叙情性が生まれるのだ。

「水色の街」は2002年、「ハネモノ」と同時期にリリースされた。そして僕はこの曲こそが、先ほど述べたようなスピッツの魅力を、余すところなく表出した名曲だと思っているのである。

綺羅星の如く有る彼らの楽曲の中からこれをチョイスする理由は、もしかしたら個人的な思い入れからのみなのかもしれない。いわゆる「ツボにはまる」というやつである。しかし、歪ませた音色のギターがイントロのコードを鳴らし「川を渡る 君の住む街へ」と歌い出される時、何度聴いても背筋がゾクゾクっとなるのを禁じえないのだ。

川を渡る 君の住む街へ
会いたくて 今直ぐ
泥まみれの靴で 水色のあの街へ

ここで歌われるのはピュアでストレートな愛情だ。1秒だって離れていたくないという彼女への想い――大人になってしまった今ではもう持ち得ない打算のない愛だ。

詩、メロディ、アレンジ、演奏、ヴォーカルなど、どれをとっても全てが完璧で文句の付けようがない。この曲を聴くと、周りが濃い水色に包まれる。そして、いつも泣きたくなってしまうのだ。
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by oldblues | 2005-07-09 01:11 | J-POP

冒険王

b0008880_0453138.jpg南佳孝といえば、都会のお洒落な恋愛を歌うシンガーというイメージが強い。だが、この「冒険王」は、いささか趣を異にしている。このアルバムはタイトルやジャケットのイラストが示すように、少年の夢や冒険、ファンタジーの世界をテーマにして作られた、ある種のトータル・アルバムなのだ。曲の一つ一つは、それぞれが独立した楽曲として完成されているのだが、通して聴くと統一されたイメージが湧いてくる。まあ、そんな感じの作品なのである。

①オズの自転車乗り②80時間風船旅行③素敵なパメラ④カムバック⑤ピース⑥浮かぶ飛行島⑦火星の月⑧宇宙遊泳⑨真紅の魔都⑩スタンダード・ナンバー⑪黄金時代⑫冒険王

と、収録された楽曲のタイトルを並べてみても、そういう感じが伝わってくる。SFありファンタジーありで、山川惣治の絵物語の感覚に非常に近いものがある。これはもちろん意図されたものに違いないが、作詞のほとんどを手がけた松本隆や南佳孝が、世代的な共通のノスタルジーを具現化したいと願った結果ゆえの企画であろうと推察される。

アルバム中、最も有名なのは⑩スタンダード・ナンバーだろう。これは薬師丸ひろ子がカバーしているのだが(メイン・テーマ)、オリジナルとは歌詞が違い、ひとつのテーマを男女が違う立場で歌うという興味深い趣向を取っている。

僕自身のお気に入りは、軽やかでポップなメロディを持った①、キャッチーな③、学生運動華やかな時代を歌った、ほろ苦い印象の⑤などだ。しかし、どれか1曲を推薦するとしたら、やはりアルバムタイトルにもなっている⑫冒険王を選ぶ。メロディ、詞、少し大仰なアレンジなど、どれをとってもアルバムのラストを飾るに相応しい、まさに「王」と賞賛すべきナンバーなのである。

密林に浮かぶ月
川岸の野営地で手紙を記すよ
元気だと書きながら
もう2度と会えぬかもしれないと思う

伝説の魔境に明日旅立つ
古い地図を胸に抱いて
黄金郷(エル・ドラド)探す

君を愛してる わかるだろう
もしも帰れなくても泣かないでくれよ

黒豹の瞳が闇を走る
ガイドさえも震え上がる禁断の国へ

君を愛してる わかるだろう
もしも帰らなければ忘れてくれよ

どうです?この叙情性。僕は少年時代を思い出し、もうなんだか泣けて来てしまうのだ。
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by oldblues | 2005-06-13 00:56 | J-POP

b0008880_102111.gifCHABOこと仲井戸麗市は、キャリアの長いミュージシャンだ。古井戸、RCを経てのソロ活動。また麗蘭や他ミュージシャンとのジョイントなど、常に第一線で活躍し続けてきた。その間、ずっと彼の音楽を聴いてきたが、僕が本格的にCHABOファンになったのは、ソロ・アルバムを聴いてからかもしれない。

古井戸やRC時代の仲井戸は、僕の中ではあくまでもギタリストに過ぎなかった。たまに歌う場面があっても、それはライブでのファン・サービスであったり、ギタリストの余技という印象を超えるものでは無かった。
だが、85年のソロ1作目「THE 仲井戸麗市 BOOK」を聴いてからは考えが変わってしまった。つまり、それまでの「渋くて巧いギタリスト」だけではなく、「個性的なヴォーカリスト」「独自の世界を紡ぎ出すソング・ライター」という評価が加わったというわけだ。

仲井戸麗市の作り出す世界は、同世代の僕にとってはとても懐かしく、とても居心地のよいものとして映る。ドロップ・アウトした不良少年が音楽の魔力に憑かれ、当時流行ったロックや、ブラック・ミュージックをたっぷり吸収して大人になる。しかし、その頃に培った価値観や体制に対する怒りは、現在に至るまでずっと継続している・・・そんな気がする。
年齢を経て、その表現は直接的なものから、より深い「文学的」とでも表現するべきものへと進化した。だが、根底に流れるスピリッツは、当時と何ら変わっていないと思う。

さて、タイトルの「絵」は、90年に発表されたCHABOの2作目で、ソロ・アルバム中、僕の最も好きな作品だ。最初の曲「ホームタウン」の「ジェファーソン・エアプレインに飛び乗って緑の広場に着陸できたら 風と月のCafeでお茶でも飲もう」という歌詞が始まると、そこはもう仲井戸麗市の描く水彩画の世界になる。

②夜のピクニック⑦慕情⑧ねぇHISAKO~自由の風⑩ホーボーへ(アメリカンフォークソングへのレクイエム) ⑫潮騒などがお気に入りだが、アルバム中白眉と呼ぶべき楽曲は⑨エピローグ だろう。この曲の何処が良いのかを伝えるのは、僕の文章力では不可能に近いが

たかが知れてる社会に たかが知れてる自由さ
けちな都をうつむき歩く 俺もたかが知れてる
去り行く君に エピローグを捧げよう

誰を責めても虚しい 昨日を悔やんでも意味がない
けちな都で浮いてる 痩せた空元気も虚しい
去り行く君に エピロ-グを捧げよう

という歌詞の一節を読んでもらえれば、つまらない解説は不要なのではないだろうか?仲井戸麗市はホンモノだ。つまり言いたいのは、それだけの事なのである。
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by oldblues | 2005-06-12 01:04 | J-POP

東京の野蛮

b0008880_0155845.jpg戸川純について書いてみようと思ったのは、先日スカパーで「大天使のように」のヴィデオ・クリップを観たからだ。あれっていい曲だもんね。
でも僕はゲルニカをあんまり聴いてなくて、戸川純がソロでやってた頃の曲しか知らない。それで今回とりあげた「東京の野蛮」というのは、戸川純ソロ時代のベスト盤なのだ。

カルト・アイドルの名を欲しいままにし、一世を風靡した彼女には熱心な信奉者も多い。それほど熱心なファンとは言えない僕には、彼女について語る資格など無いのかも知れない(ならこんな文章書くなよという突っ込みもあるでしょうが、とりあえず無視^^;) 
でも、僕はやっぱり戸川純が好きなのだ。そのエキセントリックな言動や、年齢不詳で幼女のように可憐でありながら充分にコケティッシュであるという、不思議な魅力を持ったルックスも全て包含して。

戸川純を語る上でひとつのキー・ワードになるのが、この「不思議さ」であるかもしれない。天然かパフォーマンスかわからないけど、一般的な基準からかなりずれた、彼女の存在そのものが「不思議」であるからだ。

擬似クラシック、擬似レトロな歌詞や曲も不思議なら、その可憐な容貌から受けるイメージを裏切ってヒステリックにシャウトする様も不思議。まさにパンク。まさにカルト。最近の人でいえば椎名林檎とちょっと似ているなと思う。

さてこのアルバムだが、ベスト盤の名に恥じず粒の揃った名曲ぞろいである。
僕の好きなのは①さよならをおしえて②.海やから③母子受精④諦念プシガンガ⑤蛹化の女⑨眼球綺譚だが、その他にも⑦遅咲きガール⑩玉姫様などのヒット曲も収録されており、カルトでありながらポップな魅力が伝わる。また⑥パンク蛹化の女や⑪レーダーマンでの絶叫は、いつ聞いても背筋をゾクゾクさせられる。

最近ではとんと表舞台へ登場しなくなった彼女だが、きっとどこか熱心なファンの前で活動してるんだろうな。僕も久しぶりに彼女のCD買って聞いてみよう。
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by oldblues | 2005-02-18 00:16 | J-POP

夜の盗賊団

b0008880_23251766.jpgブルーハーツにはどうしてカリスマ的な人気が有ったのか。どうして若いミュージシャン達の多くが、彼らに対するリスペクトを表明するのか。「遅れてきたブルーハーツ・ファン」の僕には、最初その理由がわからなかった。

しかし、彼らよりもずっと年上の僕が、彼等の音楽を聴く事によって幾度となく勇気付けられるという経験を重ねる事により、今ではその理由がよくわかる。ブルーハーツはそういう意味で、みんなにとって特別な存在なんだよね。

ブルーハーツはパンク・バンドだ。ステージでのヒロトは激しいアクションで聴衆を煽り、彼らのメッセージは鋭い言葉の槍となって僕らの心を抉る。ギターは轟音を放ち、スピード感溢れるビートに乗って聴衆はぴょんぴょん跳びはねる。

しかし、彼らが93年にリリースした「DUG OUT」というアルバムは少し趣を異にしている。これは同じ年の「STICK OUT」と対をなす作品で、前者が乗りの良いロックン・ロール中心であるのに対し、ミディアム・テンポやバラードが収められている。

そういう点ではいつものブルーハーツらしくないアルバムといえるかもしれないが内容は非常に充実している。表面的な激しさが隠れ内省的な感じがする分、表現に深みが増しているように思えるし、僕としては個人的に彼らのアルバム中、最も好きな作品である。

曲目は①手紙②緑のハッパ③トーチ・ソング④雨上がり⑤年をとろう⑥夜の盗賊団⑦キング・オブ・ルーキー⑧ムチとマント⑨宝もの⑩夕暮れ⑪パーティー⑫チャンスの12曲で、特に僕が好きなのは①③⑥⑩と、こうやって並べると真島作品ばかりだなあ。

どれも好きな曲ばかりだが、どれか一つを挙げるとすれば、非常に迷いつつ⑥の「夜の盗賊団」という事になろうか。演奏、メロディ、歌詞、アレンジ全て完璧だと思う。だいたい僕はこういうゆったりした乗りの曲が好きなのだ。

この曲を聴いて、僕も彼らと一緒に5月の風のビールを飲みに行きたいな
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by oldblues | 2005-02-06 23:28 | J-POP
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ムーンライダーズといえばマニアックなファンが多い事で有名なバンドである。僕はそれほど熱心なファンというわけではないのだが、まあそれなりにはこの人たちの音楽を聴いてきた。はちみつぱいのアルバムも持ってるしね。

だけど、彼等の音楽を聴いて、ああムーンライダーズっていいなあと、はっきり自覚したのは「最後の晩餐」だというのだから、これはちょっと気づくのが遅いわなあ(苦笑)

この「最後の晩餐」というのは、一時期活動を休止していた彼らが満を持して発表したアルバムで、それが91年のことである。収録されている曲はどれもすばらしいものだが、最初に聴いて印象に残った数曲の内の一つが、表題にした「涙は悲しさだけで出来てるんじゃない」だ。何がいいって、先ずは詩がいい。

これは他の曲にも言える事なんだけど、このアルバム中の作品の詩は、人生を長く生きてきた彼らならではと言うべきか、内容がシビアで非常に深い。サウンドの心地良さから、ともすれば聞き流してしまいそうになるが、日常性の中に潜んだ不条理や孤独などを、シニカルな表現で描き出している。大人のロックファンなら必聴だと言えるだろう

もう一つ触れておきたいのがアレンジの素晴らしさ。こういう事を書くと、ファンの方からお叱りを受けそうだが、僕は彼らの曲のメロディについて、さほど優れているとは思っていない。それを魅力的に聴かせるというのがアレンジの力なのではないかと思う。そういう意味で、僕にとっては、アレンジの重要性を再認識させてくれたアルバムでもあるのだ
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by oldblues | 2004-10-23 22:13 | J-POP