大好きな音楽の話をしたいな


by oldblues
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

カテゴリ:Blues( 8 )

Anything But Time

b0008880_2322295.jpgマット・スコフィールドの演奏を初めて聴いた時、直ぐに浮かんだ感想は「ギターが上手い」ということだった。そりゃ相手はプロなのだから上手いのは当たり前なのであるが、そういうことは百も承知の上での素直な感想なのだから仕方ない。

彼はイギリス出身のギタリスト、日本ではなぜかマイナーな存在のようだが、Youtubeなどで検索すると、多数の有名ミュージシャンと競演している動画を見ることが出来る。それだけ実力が認められているということなのだろう。

やっている音楽はブルースなのだが、あまり泥臭さは無い。そのギターからはソフィスティケートされた、多彩で流麗なフレーズが次々と繰り出される。それでいてブルース・フィーリングもきっちりと感じさせてくれるのだ。これは彼が単なるテクニシャンにとどまらない、非凡な才能の持ち主であるという証ではないだろうか。

どうしてもギターに耳が向いてしまうが、ヴォーカルの方もなかなか味がある。もっともっと聴きこみたいミュージシャンの一人である。マット・スコフィールドバンド(トリオ)でライブ・アルバムも出ているけど、そちらもカッコいいですよ。
[PR]
by oldblues | 2013-04-07 23:03 | Blues
b0008880_23141581.jpg浅川マキが死んだ。
名古屋のホテルで亡くなった。
67歳。病死だという。
とても信じられない。
彼女が死んだことも
67歳になっていたことも。

独特な世界をもっていた。
ワン・アンド・オンリーという言葉は、彼女のような存在にこそ相応しい。
熱烈なファンではなかったが、昔からずっと聴き続けて来たんだ。

今夜は大好きな彼女のアルバム「ブルー・スピリット・ブルース」を聴こう。
そして、浅川マキという素晴らしいシンガーがいたことを静かに偲ぼう。

きっと今夜は世界中が雨だろう
[PR]
by oldblues | 2010-01-18 23:17 | Blues

I'll Play the Blues for You

b0008880_23493025.jpgアルバート・キング72年の作品。重厚なホーン、効果的なオルガン、着実にサポートするリズム隊に支えられ、ブルース・フィーリング溢れる歌とギターが炸裂する。なんてカッコ良くて粋なサウンドなんだろう。全ての音楽ファンは必ずこのアルバムを聴くべきだ。

キングのギターは決して音数が多くない。フレーズが多彩というわけではない。それでも、聴く者にこれだけの感動を与えるのはなぜだろう。ブルースの3大キングと賞賛され、亡くなった後も数々のギタリストたちに影響を与え続けているのは伊達ではない。そう納得させられる作品。紛れもない名盤だ。

タイトル曲の「I'll Play the Blues for You」は彼の代表作の一つともなっており、アルバム中では最も好きな楽曲だ。泥臭い音楽と言われているブルースも、彼の手にかかるとこんなにも知的で洗練されたものになるという良い見本である。

1. I'll Play the Blues for You
2. Little Brother
3. Breaking up Somebody's Home
4. High Cost of Loving
5. I'll Be Doggone
6. Answer to the Laundromat Blues
7. Don't Burn Down the Bridge
8. Angel of Mercy
[PR]
by oldblues | 2008-04-26 23:50 | Blues

Stormy Monday

b0008880_23193386.gif原曲はTボーン・ウォーカー。しかしロック畑の人も含めさまざまなミュージシャンがやっている。まるでブルースの定番みたいな曲だ。そんなこの曲の数あるテイクの中で、僕がベストとして挙げたいのが、ロバート・ジュニア・ロックウッド&ジ・エイシズによるトラックなのである。

70年代の初頭、わが国に第一次ブルース・ブームというのがあった。あったと言っても、一般的には全く認知されていなかったし、ブルースが人口に膾炙するということもなかった。しかし、アメリカからブルース・マンを迎え「ブルース・フェスティバル」なるコンサートも開催された。その第1回に出演したのがロバート・ジュニア・ロックウッドであり、エイシズなのである。

ブルース初心者だった僕は、ロバート・ジュニアもエイシズも、一緒に来日した伝説のブルース・マン、スリーピー・ジョン・エスティスも知らなかった。だが、本場から来たブルース・マン達が、日本でライブをやるという事実は、充分に僕の気分を高揚させた。当日は残念ながら現場に行けなかったが、せめてレコードくらいはと、発売を心待ちにして購入したのが、彼らの演奏の模様を収録した「ブルース・ライブ」だったのだ。

エイシズという最強のバック・バンドに支えられた、ロックウッドのギターは圧巻だ。どの曲においても素晴らしいプレイを聴かせる。そしてその中でも「ストーミー・マンディ」はアルバム中の白眉と言えるだろう。ギターの音色、旋律、どれをとっても美しく、何度聴いても陶然とした気持ちになる。

どちらかといえばダーティなイメージのある、ブルースという音楽ジャンルにおいて、僕はかつてこれほどに美しい演奏を聴いたことがない。いや、本当に美しい音楽というのは、実はこういう音楽を指しているのだ。ジャジーで独特なフレーズ。けれんの無い流麗なギター。文句無しの名演なのである。
[PR]
by oldblues | 2006-05-16 23:20 | Blues

Live at the Regal

b0008880_2233151.jpgブルースという音楽は黒人奴隷の苦しみの中から生まれたという。そんな表層的な知識しかないので、ブルースを聴き始める以前は、この音楽に対してある種の思い込みを持っていた。つまりブルースというのは、年老いた黒人のおっさんがギターをかき鳴らしながらだみ声で歌う、暗くて重々しい音楽であると、そんなイメージを持っていたわけだ。

そんな僕の先入観を払拭してくれたのは、知人から借りたBBキングのライブ・アルバムだった。BBが自らのライブのオープニングで必ず演奏するという「Every Day I Have The Blues」。この曲を聴いたとき、ああ世の中には陽気なブルースというのも存在するのだなと初めて知ったのである。

そんなBBのライブ・アルバムといえば、やはり「Live at the Regal」を採り上げないわけにはいかないだろう。今さら僕が紹介するまでも無く、BBの、いや全てのブルース・アルバムの、代表的な作品としての評価も確立している超名盤だ。

オープニングはもちろん「Every Day I Have The Blues」だ。1曲目を聴いただけでこのライブの素晴らしさが伝わってくる。どの曲もあの独特なスクィーズ・ギターと、メリスマの利いた歌唱に彩られ完成度が高い。この中でも特筆すべきは②Sweet Little Angel③It's My Own Fault④How Blue Can You Get?のメドレーだ。BBの一挙手一投足に観客が反応し、会場が一体化して盛り上がっていく様子が、いながらにして伝わってくる。まさしく名盤の名盤たる所以である。
[PR]
by oldblues | 2006-01-22 22:05 | Blues

I Was Warned

b0008880_21594248.jpgIPodを購入したので、持っているCDを盛んに取り込んでいる。そんなわけで、最近あまり聴いていなかった作品を久しぶりに聴くという機会が増えた。表題の「I Was Warned/Robert Cray」もそんなアルバムの1つである。

このアルバムは、アメリカに行った知人からお土産でもらったものだ。ブルースのことなんて全く知らない知人にしては、偶然にしてもずいぶん選球眼が良かったものだと、これを聴いて思った記憶が残っている。

ブルースというと泥臭くあくの強い音楽を連想しがちだが、ロバート・クレイのやっている音楽は少しイメージが違っている。都会的というか洗練されているというか、かなりソフィスティケートされたブルースなのだ。そんな点から彼の演奏を「軽い」とか「物足りない」と批判するブルース・ファンが多いのも事実なのである。

しかし僕に言わせてもらえるなら、そういった批判はかなり的外れなものではないだろうかと思う。ロバート・クレイがやっているのは紛れもなくブルースだし、表面のライトな印象とは裏腹に、そこには1本筋の通ったディープなブルース・フィーリングが感じられる。

ギターだって馬鹿ウマだ。めちゃくちゃテクニックがあるのに、弾き過ぎないところも節度が有っていい。それに忘れてはいけないのがヴォーカリストとしての実力。結局彼のやってるブルースは、高い技術に裏打ちされたギターと、それに負けないほど高レベルの歌。この2つがシンクロする時に唯一無二のものになるのである。

さてこのアルバムだが、もう全てがお気に入りと言っていいくらい水準が高い。ファンキーなノリのナンバーからスローなバラードまで、優れた作品がずらっと並んでいる。
その中でも特にと言えば、タイトル曲の③I Was Warnedをはじめ①Just a looser④The Price I Pay ⑧A Picture Of A Broken Heart⑨He Don't Live Here Anymoreなどが僕のお勧めだ。

若手と言われたロバート・クレイも今ではもう50代。1953年生まれの彼は、実は僕と同い年なので、僕としては特別な親近感を抱いている。これからもずっと油の乗った演奏を、是非聴かせ続けてて欲しいものである。
[PR]
by oldblues | 2005-12-25 22:08 | Blues
b0008880_1175018.jpgずいぶん以前、マジック・サムを採り上げた時にも同じような事を書いたんだけど、デルマークというシカゴのインディペンデント・レーベルが持っている、ブルースの名盤を復刻したシリーズが発売された事が有った。

このシリーズは1回に付き10タイトルほどがリリースされ、確か何回か続いたという記憶がある。今考えると本当に名盤がたくさんあって、ブルース初心者としては、このシリーズと出会えたのはずいぶんラッキーだったなと思う。

そしてこのシリーズから、マジック・サムの「ウエストサイド・ソウル」と共に手に入れたのが、今回ご紹介するジュニア・ウェルズ「フードゥー・マン・ブルース」なのだ。

ジュニア・ウェルズといえば、忘れちゃいけないのがバディ・ガイ。今やおしもおされぬブルース・ギタリストの第一人者としての貫禄を誇るバディ・ガイだが、ここではあくまでもバッキングに徹している。
もちろん彼本来の鋭く切り裂くようなギター・ソロは健在なのだが、必要以上に前に出ず、ジュニア・ウェルズの歌を引き立てる事を第一義としているように思える。このあたりが、彼等のコンビネーションが絶妙だと評価される由縁ではないだろうか。

さて、ジュニア・ウェルズの歌はかなり個性が強い。もともとブルースという音楽自体アクが強いのに、彼の歌い方はその中でもまたアクの強い方だと思う。そのため初めはとっつき難い感じがするし、どうしても好きになれないという人もいるかもしれない。だが、慣れてくればそのアクの強さは麻薬的魅力に変わるのだ。

彼のハープについては、リトル・ウォルターほど流麗なテクニックがあるわけではないし、サニーボーイのような深みがあるわけでもない。だが、その泥臭いハープが個性的なヴォーカル・スタイルとシンクロする時、唯一無二の輝きを発する。

アルバムは最高にファンキーなナンバー「スナッチ・イット・バック・アンド・ホールド・イット」で幕を開ける。もうこの曲を聴いただけでいきなりノリノリだ。それ以降の②シップス・オン・ジ・オーシャン④ハウンド・ドッグ⑥ヘイ・ロウディ・ママ⑦フードゥー・マン・ブルース⑩ユー・ドント・ラヴ・ミー・ベイビーなど、本当にゴキゲンな演奏が続く。さすが名盤としての評価に恥じない、素晴らしい内容である。

彼は映画「ブルース・ブラザーズ2000」出演後しばらくして鬼籍に入った。また1人偉大なブルース・マンがこの世からいなくなったわけだが、彼の遺した輝かしい作品群は今も、そしてこれからも、その輝きを曇らせる事は無いであろう。
[PR]
by oldblues | 2005-06-03 01:19 | Blues
b0008880_21581915.jpg
シカゴにデルマークというインディペンデント・レーベルがある。ブルースやジャズのレコードを出してるんだけど、そのデルマーク・レーベルの名盤が復刻され、シリーズで発売された事があった。もうずいぶん以前の事になる。確か「デルマーク・マスターピース・シリーズ」というような名称で、その第1回目に発売された10数枚の中に、マジック・サムのアルバムも含まれていたのだ。ブルースに関心を持っていた僕は、これをいい機会にと、シリーズの中から2枚のアルバムを手に入れた。1枚は「ウエスト・サイド・ソウル/マジック・サム」、もう1枚は「フードゥーマン・ブルース/ジュニア・ウェルズ」だ。そしてこれは両方とも大当たりだった。

それまでの僕はロック・ファンで、ブルースが好きと言っても、白人のロック・バンドが演奏するブルースしか聞いた事がなかった。だから本物の黒人ブルースマンの音楽を聞いたのはほとんど初めてだった。
今考えてみればマジック・サムのブルースは、ロック・ファンにとっても比較的とっつきやすいものではないかと思う。ハイ・トーンのヴォーカル、流麗なギター。でもそこはそれ、独特のグルーブやエグ味がありますからね。やはり慣れるまでは少し時間がかかったような記憶がある。

しかしいったん慣れてしまうと、あとはもうブルースの魅力に取り付かれ、どんどん深みにハマって行くというのが常道だ。(笑)だから当時はけっこうブルースのレコードを買ったなあ。この「ウエスト・サイド・ソウル」なんか、CDでも持ってるんですよ。まあ、それだけ印象が深いし、演奏も素晴らしいという証拠だと思うんですけどね。

アルバムはどれもいい曲ばかりで、陽気なブギもあればスローでディープな、こてこてのブルースもある。お気に入りは①ザッツ・オール・アイ・ニード④オール・オブ・ユア・ラヴ⑤アイ・ドント・ウォント・ノー・ウーマン⑥スウィート・ホーム・シカゴあたりだろうか。

余談だけど映画「ブルース・ブラザーズ」で、バンドが「スウィート・ホーム・シカゴ」を演奏する時、ジョン・ベルーシが(ダン・エイクロイドだったか?)が歌い始める前に「故マジック・サムに捧ぐ」というような事を言っていた。あ、この人たちもマジック・サムが好きなんだと、なんだか嬉しくなったものである。
[PR]
by oldblues | 2005-01-04 21:58 | Blues