大好きな音楽の話をしたいな


by oldblues
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アビー・ロードよ永遠に

b0008880_22145476.gifビートルズについてはもっと書かなきゃならないと思っていた。いや、「書かなきゃならない」じゃなくて、「書きたい」と言った方がいいだろう。だって、あんなに素晴らしい楽曲がたくさんあって、当時から現在まで変わらぬ絶大な人気を誇っているんだから。
でも世の中にビートルズ・ファンは星の数ほどいて、僕ごときが彼らについて語るなんておこがましいというか、まあ少なからず躊躇する気持ちがあったわけです。だけどそんなことは本当は関係ないよね。好きな音楽について語るのは自由なわけだし・・・ビートルズが教えてくれたものは、実はそういうことなんじゃないかと思ったりもする。そんなわけで、ようやくビートルズについての駄文を書く気になったのだ。

現在はどうか知らないけど、以前は「ビートルズのアルバムでどれが好きか?」という問いに対しての回答が「サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(以下サージェントと略す)」派と「アビー・ロードのB面」派に二分できた。そう。当時はアナログ・レコードだったから、表(A面)と裏(B面)があったわけだ。もちろん他のアルバムをフェイバリットとして挙げる人もいたが、少なくとも僕の知る限りでは、この2枚の人気が圧倒的だったように記憶している。

今さらこの2枚については解説の必要もないのだが、話の都合上簡単に触れることにする。「サージェント」の方は67年(西暦ですよ)に発表された、ロック史上初のトータル・アルバムということになっている。聞くところによると、このアルバムが他のミュージシャンに与えた影響は絶大なもので、その後数年間はサージェント・ショックとでも言うべきものが存在したらしい。もちろんサージェント以降、たくさんのトータル・アルバムが発表されたのだから、そういう影響があったというのは間違いないだろう。サウンド面でも、当時の技術からすると考えられないくらいのさまざまな新しい試みが施され、今聞いても古さを感じさせないどころか、全く変わらない輝きを保っているところが素晴らしい。

アルバムに収録されている曲で僕が好きなのは「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」。これは自分的にジョンの作品の中でも上位にランクされる。歌詞もメロディも素晴らしく、オーケストラを駆使したアレンジも見事。これはジョージ・マーチンの存在も大きいが、アイディアを出したのは多分ポールだろうな。
そしてポールの曲で好きなのは「シーズ・リービング・ホーム」。この曲を評して「モーツァルトより美しい」と言った人がいたが、けだし名言だと思う。
仮にこのアルバムに文句を付けるとすれば、シングル向けの曲が少ないということだろうか。あまりにも芸術的な内容のため、少々とっつき難い部分があるかもしれない。もちろんだからといって、この作品の価値を貶めるものではないけれど。
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だが、僕は先の質問の回答には「アビー・ロードのB面」を選ぶ人間だ。サージェントは確かに素晴らしい作品だけど、アビー・ロードはもっと素晴らしいと思っている。トータル的に見た場合、アルバムのまとまりという点では、そりゃサージェントに軍配が揚がるかもしれない。それなのにどうしてアビー・ロードを選ぶのか?その理由というのがB面に収められたメドレーにあるのだ。
レコードで言えばB面の3曲目から10曲目までが切れ目無く続くメドレーとして構成されており、これが一つの壮大な組曲と言うべき作品に仕上がっている。個人的には「ポリシン・パン」から「シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドウ」へ続く流れが大好きで、この部分は何度も聴いても背筋がゾクゾクするほどだ。ローリングストーン誌によれば、「このメドレーだけでサージェントよりも価値がある」と評されているようだが、この意見に肯く人も多いのではないだろうか。

アビー・ロードは69年にリリースされたが、録音されたのが最も後ということで、事実上のラストアルバムとされている。ビートルズ・ファンなら先刻ご承知だろうが、解散前の彼等はあまりまとまっているとは言い難い。映画「レット・イット・ビー」を観ても、なんだかポールだけが頑張っていて、4人の気持ちは既に離れているように見受けられる。
そんな中で、なぜこんなに素晴らしい作品が生まれたのか?本当の理由はわからない。だが想像で言うならば、解散前夜の妙に白けた雰囲気の中、彼らの才能が最後に、そして最高の形で結実した一種の奇跡と言えるのではないだろうか。

いずれにしてもこれらの作品たちは、ロック・ミュージックの歴史の中で燦然と輝き続けるだろう。ビートルズは親から子へと語り継がれ、全ての人の心の中に永遠に生き続けていくだろう。

そしてアビー・ロードも永遠に。
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by oldblues | 2004-12-14 22:16 | Old Rock

'80のバラッド

b0008880_2315537.jpg役者やタレントとしての方が有名になってしまった感があるが、泉谷しげるは立派なミュージシャンである。ま、妙な言い方だけど。
71年に「泉谷しげる登場」で、エレックレコードからデビューし、その後、吉田拓郎や井上陽水などと、フォーライフ・レコードを設立した。その直後くらいから映画に出演し始め、80年代になってからは、テレビドラマ「金曜日の妻たち」でぐっとメジャーな存在になった。だから、彼のことを本来は役者であると思っている人が多いのだろう。
しかし、彼のソング・ライティングやシンガーとしての才能はなかなかのもので、僕は歌手泉谷しげるを敬愛しているのだ。

最初はアコギ1本で自作の歌を歌うという、いわゆるシンガー・ソングライターとしてデビューしたのだが、直ぐにバックバンドを付け、ロック寄りの音楽をやり始めた。発売されたレコードの数も多く、「春夏秋冬」などはエバーグリーンになっていると言ってもいいほどだ。

しかし、僕が彼のアルバムの中で最も傑作だと思うのは、今回紹介する「’80のバラッド」である。曲は全て泉谷が作り、アレンジを加藤和彦が担当している。9曲が収録されているのだが、これがどれも名曲ぞろいなのだ。
1曲目「翼なき野郎ども」のイントロで既にノック・アウトされる。詩も曲もいい。耳をつんざく轟音、疾走するスピード感。切なく美しく、叙情的な独自の世界が展開される。(しかし、このフレーズ得意だな、俺) でも、美しいといっても一般的な美しさとは違いますからね。なんというか、汚いんだけど美しい。喧しいんだけど叙情的・・・矛盾しているようだが、そうとしか言えないような魅力があるわけだ。第一、「土曜の夜は女といなくちゃ寂しいぜ」とか「ふざけた街にこそ家族がいる」などという歌詞が書けるのは、あなた只者じゃないと思いますよ。(笑)

こんな調子で紹介していくと、全ての曲について書かなきゃならなくなっちゃうので、とりあえず曲名だけを順に書いておく。
①翼なき野郎ども②海をにぎりしめる少年③デトロイト・ポーカー④裸の街⑤レイコ⑥遠い生活⑦エイジ⑧波止場たちへ⑨流れゆく君へ・・・ああ、どれもこれもいい曲だ。僕のフェイバリットを紹介しようと思ったがとても選べない。このアルバムは何度も何度も聴いたし、今でもレコードにあわせて全てそらで歌えるかもしれないほどだ。

蛇足だけど、このアルバムからの曲を中心にした「オールナイト・ライブ」というアルバムも出されているが、こちらもいいですよ~

もひとつ蛇足。タイトルが「'80~」なのに「'70ロック&フォーク」に分類してるのは矛盾があるのではないか、という疑問を持たれるかもしれませんが、アルバムが発売されたのは70年代の終わりなのです。というわけで・・・
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by oldblues | 2004-12-13 22:59 | 70's Rock&Folk(J)