大好きな音楽の話をしたいな


by oldblues
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<   2008年 05月 ( 5 )   > この月の画像一覧

Sunflower Time

b0008880_23215989.jpg1. Agua De Beber
2. Close To You
3. Odara
4. Overjoyed~Ancora
5. Ancora
6. Filhos De Gandi
7. Mas Que Nada
8. Muito
9. Wave

アナ・カランはサンパウロ生まれのシンガー。96年リリースの「Sunflower Time」が、それまでの作品と異なってかなり斬新な作りになっているのは、インコグニートのリーダーであるジャン・ポール“ブルーイ”・モーニックをプロデュースに迎えたことが大きな影響を及ぼしているのだろう。しかしそれにも増して、「従来の枠を超えたい」という彼女の気持ちが強かったのに違いない。

このアルバムはボサノバの名曲やポピュラーミュージックのカバー集となっている。例えば「1. Agua De Beber」はアントニオ・カルロス・ジョビンの曲。アストラッド・ジルベルトをはじめ、数々のシンガーが歌っている。邦題は「おいしい水」。「2. Close To You」はカーペンターズの歌が有名だ。「4. Overjoyed~Ancora」は、ご存知スティーヴィー・ワンダーの名曲をアナ・カランが自らのギター1本で歌い、彼女のオリジナル曲とのメドレーになっている。「7. Mas Que Nada」はセルジオ・メンデスとブラジル66のテイクが有名だ。ちなみにオリジナルはジョルジ・ベン。
その他にもカエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジルの作品、もともとはインストゥルメンタル曲だったジョビンの「9. Wave」など、名曲が目白押し。まさにスタンダードに新しい息吹を吹き込んだと言えるだろう。

しかし、曲の良さやアレンジの斬新さだけではなく、彼女の声のよさや歌の上手さを忘れてはいけない。透明感がありながらどこか官能的な彼女の歌声は、聴く者に本当の「癒し」を与えてくれるはずだ。
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by oldblues | 2008-05-31 23:20 | Latin

Shine

b0008880_22291947.jpg1. One Week Last Summer
2. This Place
3. If I Had a Heart
4. Hana
5. Bad Dreams
6. Big Yellow Taxi
7. Night of the Iguana
8. Strong and Wrong
9. Shine
10. If

初めて聴いた時、これは好きになりそうなアルバムだと思った。
ジョニ・ミッチェルという偉大なアーティストの存在は知っていたものの、これまでアルバムをちゃんと聴いたことが無かった理由は、その多方面に渡る才気あふれる活躍ぶりや、孤高の芸術家というイメージが先行して、彼女の創り出す音楽も、おそらくは高尚で難解なものではないかと、些か敬遠していたからだ。
しかしそんな僕の偏見は、とても良い形で裏切られた。

1曲目は意表をつくインスト・ナンバー。これが、まるで一幅の絵画を鑑賞しているようでとても快い。他の楽曲もなかなかに魅力的な作品ぞろいで、彼女のソング・ライティングの才能を改めて思い知らされる。存在感のある歌声。意外なほどのポップさ。優しいのにどこか厳しい――なぜかそんな印象を受ける。それにしてもカナダ出身のアーティストの歌は、ニール・ヤングなんかもそうなんだけど、どうしてこんなに内省的なのだろう。

なんと言っても一番のお気に入りは、タイトル曲にもなっている「Shine」。メロディがいい。歌も演奏もアレンジも完璧だ。7分半の大作なのに全く時間を感じさせない。もっともっと、ずっと長く聴いていたい。彼女の紡ぎだす音の世界にいつまでも浸っていたい。そんなふうに思わせられる、掛け値なしの傑作である。

惜しむらくは僕の語学力の拙さから、詩の内容がイマイチ深く理解できないことだ。でも、まあ仕方ない。きっと気持ちは伝わっていると思うから・・・
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by oldblues | 2008-05-23 22:33 | Rock

原子心母

b0008880_2346747.jpg飯田街道にロック喫茶があったろう
塩付のバス停の近くさ

君はテーブルの上に両腕を乗せ
項垂れたまま目を閉じていた
外は昼間 まだ明るいはずだ
でも店の中は薄暗い

やがてレコードの演奏が終わると
一瞬の静寂が訪れる
君はしずかに頭を上げ
ふうっと大きな息を吐いた

やっぱりいいね、原子心母
これ聴くといつも
映画を1本観終わったような気がするんだ

そうだね 本当にそうだね
僕は黙っていたけれど
心の中じゃそう思っていたんだぜ

でも本当は
眠ってたんじゃなかったのかい
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by oldblues | 2008-05-17 23:48 | Old Rock

Caravanserai」

b0008880_22503834.jpg「Caravanserai」は静かに、虫の鳴き声から始まる。くぐもったような音色のサックスが途切れると次はベースだ。更にパーカッションが加わりゆるやかにリズムを刻み始める。こうして「復活した永遠なるキャラバン」は、再び旅を始めるのだ。

それまでのサンタナといえば、ギターの音色やラテンのリズムから連想されるように、陽気で官能的で、良い意味で猥雑なイメージがあった。しかしこのアルバムは、それまでの作品とは些か趣が異なっている。サンタナのスピリチュアルなものに対する傾倒が、非常に良い形で結実した稀有な作品―そんな気がするのである。

全部で10曲の収録作品のうちヴォーカルが入っているのは3曲のみで、基本的にはインスト・アルバムとなっている。当然ながら、サンタナの縦横無尽に活躍するギターを堪能することが出来る。しかしそれだけではなく、彼を支えるミュージシャン達の達者なサポートぶりを無視することは出来ない。パーカッションなどのリズム隊は無論のこと、オルガンや管楽器などが非常に効果的に使われているのも一つの特徴だ。

名曲名演ぞろいのこのアルバムだが、オープニングから2、3、4と緊張感のある演奏が続き、サンタナのインストゥルメンタル曲の代表作でもある「5. Song of the Wind」へ至る部分が最も好きだ。しかし発売当時はアナログ・レコードだったため、1~6までと7~10(A面とB面)は音の途切れがほとんどなく続いている。なので、1曲1曲を採り上げるのではなく、2つの長い曲として捉えるのが正しい?聴き方なのかもしれない。

発表されてから35年以上が経過しているにもかかわらず、今聴いても微塵の古さも感じさせない。混沌と秩序。熱狂と静謐。このアルバムの中には、そんな二律背反するものたちが、奇妙に調和しながら全て存在しているからではないだろうか。そして、これは多分に宇宙的だ。

音楽によって奇跡的に創り出された宇宙の中、キャラバンはまたも輪廻の旅に出る。
そして僕もそれに加わって・・・

1. Eternal Caravan of Reincarnation
2. Waves Within
3. Look Up (To See What's Coming Down)
4. Just in Time to See the Sun
5. Song of the Wind
6. All the Love of the Universe
7. Future Primitive
8. Stone Flower
9. Fuente del Ritmo
10. Every Step of the Way
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by oldblues | 2008-05-10 22:51 | Old Rock

Simples

b0008880_2325451.jpgMarcela Mangabeiraはあまり知られていないが、大御所ロベルト・メネスカルを父に持つ、云わばブラジル音楽界のサラブレッドである。「Simples」はそんな彼女のデビュー・アルバムで、2005年のリリース。収録された12の楽曲はどれも心地良く、偉大な父親の娘などという事実には関係なく、真に優れた作品に仕上がっている。

何よりも彼女の声はとても魅力的だ。以前にもどこかで書いたような気がするが、声質が良いというのは、ヴォーカリストとして得難い才能だ。このアルバムにおいても、時にセクシーに、時に爽やかに聴いている者を魅了する。

最近のブラジル音楽を称してMPB (エム・ペー・ベー Musica Popular Brasileira英語的にはブラジリアン・ポピュラー・ミュージック)と言うらしい。60年代後半以降の、伝統的なブラジル音楽とロックなどが融合した音楽の総称で、その発生には政治的社会的な背景があったということだ。しかし僕がブラジル音楽聴き始めた時代には、特に日本において、この名称はあまり人口に膾炙していなかったと思う。もっとも僕が無知だっただけなのかもしれないが。

発生した当初はさておき、今となってはブラジルのほとんど全てのポピュラー音楽をMPBと言っているようなので、わが国における「J-POP」という名称と同じようなものと考えればいいのかもしれない。いずれにしても「ボサノバ」とか「サンバ」よりもずっと守備範囲が広いような印象だし、ある意味使用するのに都合が良い言葉だと思う。

1.Rio
2.Love Dance
3.Para Ti
4. Os Grilos
5.Insensatez
6. Só Quis Você
7. Pro Menesca (P'ruzé)
8. Eu e A Brisa
9.Pro Tom
10. A Rã
11. Vôo Sobre O Horizonte
12. Só Danço Samba

このアルバムのもう一つの特徴として、カバー曲が多く収録されているという点が挙げられる。例えば「12. Só Danço Samba」はジョビンの曲だし、「11. Vôo Sobre O Horizonte」はアジムス(ブラジルのフュージョンバンド)の曲で、かつて日本のFM番組でも使用されていたお馴染みのものだ。歌もポルトガル語であったり英語だったり、中にはほとんどスキャットだけという楽曲もある。しかし通して聴いてみると全く違和感は無く、見事にマルセラの世界を構築している。この辺りが素晴らしいところだ。

どの曲も全てがお気に入りだが、特に好きなのは「6. Só Quis Você」
この曲には5つ星つけちゃうな。
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by oldblues | 2008-05-03 23:04 | Latin