大好きな音楽の話をしたいな


by oldblues
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遠く離れたおまえに

b0008880_0494865.jpg「日本のホセ・フェリシアーノ」と例えられることの多い長谷川きよしだが、盲目のギタリストでシンガーという共通項は有るものの、彼の構築する世界は、やはりワン&オンリーなものだと思う。

彼はデビュー当時から、サンバやシャンソン、カンツォーネなど、世界の様々な音楽を取り入れてやって来た。しかし個人的な見解ではあるが、よく聴いているとそれらは全て、良い意味で日本的なものへと収斂しているような気がする。そしてこのあたりが、彼ならではの独自性の秘密を解く鍵のひとつでもあるようだ。

「遠く離れたおまえに」は、長谷川きよしがヨーロッパの各地を旅してまわり、場所を選ばず、行く先々での演奏を録音するという企画のアルバムだ。そのため、中には子供の声やヤギの鳴き声などが一緒に入っている曲もあり、のどかな臨場感を味わうことが出来る。しかし、さすがに一発録りしているだけに、おおらかな中にも緊張感のある演奏に仕上がっている。

タイトルにもなっている「遠く離れたおまえに」が秀逸なのはもちろんだが、僕の一番のお気に入りは、ピュアで美しいラブソング「キャティ」。また、悲しい恋の物語になっている「小さなひなげしのように」の出来も素晴らしい。

「別れのサンバ」「黒の舟歌」、加藤登紀子とのコラボレーションによる「灰色の瞳」など、いくつかのヒット曲を持つ彼だが、日本の音楽シーンにおいては、それほどメジャーな存在とは言えないだろう。しかし長谷川きよしは、商業的な成功だとかメジャーになる事には、さほど関心を持っていないに違いない。あくまでも自分のやりたい音楽をひたすらやり続ける。成功や名声はその結果に過ぎないと思っているはずだ。

ピュアなものは美しい。だから長谷川きよしのこのアルバムの楽曲は、全て美しいのだ。
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# by oldblues | 2006-05-09 00:52 | 70's Rock&Folk(J)

Live Rust

b0008880_22274994.jpgニール・ヤングは好きなアーティストの一人なので、彼の作品は比較的よく聴いている。アコギを抱えて昔ながらのスタイルでやったり、バンドを従えてギンギンの爆裂ロックをやったりと、その表現方法は様々だが、どんな音楽をやっても、彼ならではの筋が1本通っていると感じられる。そればかりか、長いキャリアの中で彼がやり続けてきたことの本質は、デビュー当時から現在に至るまで、実は何も変わっていないとすら思えるのだ。

写真の「ライブ・ラスト」は、ニール・ヤングがクレイジー・ホースと共に残した70年代後半のライブ・アルバムだ。これを購入した当時はアナログの2枚組みで、1枚目(CDでは前半)がアコースティック、2枚目(後半)がバンドでの演奏が中心という構成になっている。

以前ここにも書いたと思うが、僕は必ずしも「ロックの真髄=ライブ」という考え方はしていない。それは、熱意だけが先走り演奏が冗漫というような、つまらないライブ・アルバムもたくさんあるからだ。

しかしこの「ライブ・ラスト」は違う。選曲もいいし、どれをとっても素晴らしい出来栄えの演奏ばかりだ。こういう作品を聴いていると、先の「ロック=ライブ」という図式は、やはり正しいのではないだろうかと思えてくる。

4)アフター・ザ・ゴールドラッシュの美しい歌声はどうだろう。9)ロッタ・ラブを聴いていると、いつでも胸が熱くなる。11)パウダー・フィンガー12)コルテス・ザ・キラー13)シナモン・ガール・・・語りだせば全ての楽曲をほめたたえたくなってくる。

安易に「名盤」という言葉を使いたくはないけれど、これを名盤と呼ばなければ何をもって名盤とするか、そんな事さえ言いたくなってくる作品である。
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# by oldblues | 2006-05-07 22:26 | Old Rock

Sweet Classic Soul

b0008880_2243037.jpgUKジャズ・ファンク・バンド、インコグニートのヴォーカリストでもある歌姫、メイザ・リークのソロ・アルバム。少し古いソウル・ミュージックの名曲をカバーした作品集だ。

インコグニートはどちらかといえば演奏主体のバンドであり、ヴォーカルも楽器のひとつとしてのような使われ方をしているが、このアルバムはメイザのソロであるだけに、彼女の力強くスケールの大きいヴォーカルを堪能できる。

①Wishing on a Star
②Don't Say Goodnight
③All I Do
④Love Won't Let Me Wait
⑤Come Go With Me
⑥Betcha By Golly Wow
⑦Playing Your Game, Baby
⑧Love Comes Easy
⑨Any Love
⑩The First Time (Ever I Saw Your Face)

全10曲のライン・アップは捨て曲が無く、どれをとっても素晴らしい出来。個人的な好みでいえば②⑥⑧などが特にお気に入りだ。

とにかくこの手の音楽がお好きな方なら必ず気に入るだろうという名盤。タイトル通りスウィートだし、本当に心地良い。全ての大人たちに聴いて欲しい一枚である。
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# by oldblues | 2006-04-09 22:44 | R&B/Soul

風に語りて

b0008880_21415930.jpg本日、久しぶりに「クリムゾン・キングの宮殿」を聴いた。発売された当初から名盤の評価を欲しいままにし、35年以上が経過した現在も、尚その輝きが失われることは無い。今やプログレという1ジャンルにとどまらず、全ロック・アルバムを代表する名作としての評価が定着している、まさに名盤中の名盤である。

しかし、だからこそ、あまりにも多くの場所で多くの人によって語られているがゆえに、実際にアルバムを通して聴く機会は思いの外少なかった。なんというか、聴いていないのに聴いたような錯覚に陥ってしまうのである。ま、これは僕の場合だけかもしれないが。

①21st Century Schizoid Man(including Mirrors)
②I Talk To The Wind
③Epitaph
④Moonchild
⑤The Court Of The Crimson King

どの曲をとっても素晴らしい。しかしアルバムを通して聴くことにより、より深い感銘が得られるような気がする。まるで長編映画を観ているような感じ。メンバー個々の演奏技術も非常に高く、ポップ・ミュージックが芸術の域に到達した稀有な例だと思う。

壮大な組曲としての聴き方が相応しいこの作品だが、それでも個々の曲に対する好みは千差万別だろう。独特のグルーブ感を持つ①をフェイバリットに挙げる人もいれば、ドラマチックな演奏が展開される③が好きな人もいる。いやいや、やっぱりタイトルにもなっている⑤の荘厳さが一番だという人や、④の静謐感を愛する人も多いに違いない。

では僕の場合だが、敢えて選ぶなら②の「I Talk To The Wind」を推したい。「風に語りて」という邦題が冠せられたこの曲は、美しいメロディ、フルートの音色、グレッグ・レイクの透明感溢れるヴォーカル、その全てが見事にコラボレートし、独特の叙情性を醸し出している。惜しむらくは詩が難解で、訳詩を読んですらあまり理解できないところだが、これは僕の語学力不足が原因なので、文句を言うのは筋違いというものである。

キング・クリムゾンはメンバー・チェンジを繰り返しながら、常に進化し続けてきた。数々の作品がある中で、未だに「クリムゾン・キングの宮殿」が代表作として認知されている大きな理由は、ひとえにジャケット・デザインのインパクトに因るところが大きいだろう。蛇足ながら付け加えておく。
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# by oldblues | 2006-03-18 21:44 | Old Rock

Ghost of a dog

b0008880_0505275.jpgエディ・ブリケル&ザ・ニュー・ボヘミアンズを初めて聴いたのは「Shooting Rubberbands At The Stars」をレンタルショップで借りたのがきっかけだった。それまで彼女の存在は知らなかったけれど、ジャケットに描かれたイラストが印象的だったし、なんといってもアルバムタイトルが粋じゃないですか。
そんなわけで、初めは「ジャケ買い」ならぬ「ジャケ借り」だったわけだ。つまりそれほどイラストのインパクトが強くて。

僕は、「センスの良いジャケットを持ったCDは音楽の内容も良い」という論の信奉者だ。たまには外れもあるけど、おおむねそういう傾向があるのではないだろうか。で、家に持ち帰り早速聴いてみると、自分の選球眼は間違っていなかったと、何となく誇らしげな気持ちになった。「これ、なかなかいいじゃん」というわけだ。

エディ・ブリケル&ザ・ニュー・ボヘミアンズは、ヴォーカルに紅一点のエディをフィーチャーしたバンドだ。そのサウンドは仄かに土の香りがするシンプルでストレートなロック。「フォーク・ロック」よりも少しロック寄りのような気がする。
けれんの無い演奏に乗って気持ちよく歌うエディのヴォーカルは、個性的でありながら嫌味が無く、とても素直に心に入り込んでくる。

そしてタイトルの「Ghost of a dog」そんな彼女たちの2ndアルバムだ。商業的な成功を収めた1に対し、こちらの方はあまりパッとしなかったようだ。しかし内容はというと、僕は1stに負けず劣ら素晴らしいと思う。ジャケットだってカッコいい。「田舎の家。犬小屋のそばではためく洗濯物」というシチュエーションの写真が使われ、僕の感覚からするとかなりセンスが良いと思われるのだ。

実はこのアルバム、中古品のワゴンセールで本日手に入れたばかり。何と360円という破格の値段で売られていたのである。いくら中古とはいえニュー・ボヘミアンズをなめてるんじゃないかと感じたくらいだ。(笑)

そして今、そのアルバムを聴きながらこのレビューを書いている。地味かもしれないが味のある作品。きっと何度聴いても飽きが来ないんじゃないかな。
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# by oldblues | 2006-03-17 00:54 | Rock

Meu Nome E Gal

b0008880_20593013.jpg最近の僕のお気に入りは、ガル・コスタのこのアルバムだ。タイトルはポルトガル語で「My name is Gal」という意味らしい。ブラジルを代表する歌姫、ガル・コスタのベスト盤である。

知識が無いのでよくわからないが、内容はいかにも中南米音楽という感じのサンバから、ゴージャスなアレンジのポピュラー・ミュージックまで、また他のミュージシャンと競演したライブも収められ、まさに「Best of」に相応しいものだ。

僕は彼女のアルバムを何枚か持っているが、それは全てアナログ盤なので、今となっては聴きたくてもなかなか聴けない状況になってしまっている。そんな時、アップルのITMSでこのアルバムの存在を知り、これはいいとばかりに即購入した。素敵な音楽が20曲も収録されていて、かなりのお買い得。仕事で疲れた体や心が、これを聴いていると元気になってくる。音楽ってすごい力があるのだと、今更のように感じている。

20曲はどれをとっても素晴らしく甲乙つけがたい。結局はその時の気分によって、聴きたい曲が変動するに過ぎない。そして現在は1)Luz do Sol 7)Folhetim 11) India 12) So Louco 16) Teco Tecoなどがお気に入りでよく聴いている。

当分、そしてこれからもずっと愛聴するであろう1枚である。
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# by oldblues | 2006-03-05 21:01 | Latin

Sugar in the rain

b0008880_0164228.jpg何気なくレンタルしてきたCDの中に素晴らしい曲を見つけた。こういう出会いがあるから音楽を聴くのは止められない、そんな気にさせる1曲だ。

そのCDはいわゆるカフェ・ミュージックを集めたコンピレーション・アルバムで、ジャケットのおしゃれな印象を裏切らず、素敵な曲ばかりが収録されている。まさに午後のひと時を過ごすカフェで聴くのに相応しいアルバムである。シリーズになっているから、いずれは全部聴いてみたいと思っている。

その中でも僕が特に気に入ったのが17曲目の「Sugar in the rain」だ。クレジットがシド・ラミンとなっているので調べてみたら、映画「ウエスト・サイド・ストーリー」の音楽を担当した人らしい。
ふーん、知らなかったなあ。でも僕が知らなかっただけで、きっとこの人も曲もその筋では有名なのかもしれない。

曲はボサノバ調の極上ポップス。ポップスはこうでなければならないという見本のような曲で、楽しく明るく、少しほろ苦い。ボーカルの女性の声もセクシーでありながら爽やかで心地よい。お風呂で歌っているように深くかかり過ぎたエコーも、独特の倦怠を感じさせるアレンジもいい感じだ。

最近、僕の住んでいる名古屋は、雨が多いせいか妙に暖かい。そして雨の日にボサノバはよく似合う。僕は何度も繰り返し、この曲ばかりを聴いている。タイトルも「Sugar in the rain」

ほら、雨の日にぴったりではないか。
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# by oldblues | 2006-02-17 00:15 | Pops

誰かが彼女を見つめてる

b0008880_21215238.jpg映画『初体験リッジモンド・ハイ』の挿入曲。ジャクソン・ブラウンの硬派なイメージからするとちょっと違うタイプの映画だし、妙にキャッチーでポップな曲調に違和感を覚えた記憶がある。でも僕は、ジャクソン・ブラウンの曲の中でこれが一番好きなのだ。
――などと言うと、あるいは熱心なファンの方からお叱りを受けるかもしれない。いや、懐が深くて心優しい彼のファンの方々なら、きっとそんな事は言わないだろうな。

ジャクソン・ブラウンは言うまでもなくウェスト・コースト・ロック界の重鎮である(こういう形容は彼には全く似合わないが)。その作品は政治批判などの社会的な曲から、内省的で文学性の高いものまでバラエティに富んでいる。また、イーグルスの「テイク・イット・イージー」をはじめ、多くのアーティストにも曲を提供しており、そのソング・ライティングの才能が窺えるというものである。

実はこの曲、彼のどのアルバムにも収録されておらず、サウンド・トラック盤とベスト盤でのみ聴くことが出来る。おそらくはジャクソン・ブラウンの曲の中で最もヒットしたと思えるのに、これはいったいどういう理由によるものだろうか。

それにしても「Somebody’s baby」を「誰かが彼女を見つめてる」と訳したのは上手い。本当のことを言うと僕はこの映画を観ていないし、これが上映された当時は既に大人になっていた。でもこの曲を聴くたびに今でも胸がきゅんとなる。青春の甘酸っぱい思い出。そんな懐かしい感情をいつももたらしてくれる、僕にとっては不思議な曲でもあるのだ。
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# by oldblues | 2006-02-05 21:23 | Old Rock

Live at the Regal

b0008880_2233151.jpgブルースという音楽は黒人奴隷の苦しみの中から生まれたという。そんな表層的な知識しかないので、ブルースを聴き始める以前は、この音楽に対してある種の思い込みを持っていた。つまりブルースというのは、年老いた黒人のおっさんがギターをかき鳴らしながらだみ声で歌う、暗くて重々しい音楽であると、そんなイメージを持っていたわけだ。

そんな僕の先入観を払拭してくれたのは、知人から借りたBBキングのライブ・アルバムだった。BBが自らのライブのオープニングで必ず演奏するという「Every Day I Have The Blues」。この曲を聴いたとき、ああ世の中には陽気なブルースというのも存在するのだなと初めて知ったのである。

そんなBBのライブ・アルバムといえば、やはり「Live at the Regal」を採り上げないわけにはいかないだろう。今さら僕が紹介するまでも無く、BBの、いや全てのブルース・アルバムの、代表的な作品としての評価も確立している超名盤だ。

オープニングはもちろん「Every Day I Have The Blues」だ。1曲目を聴いただけでこのライブの素晴らしさが伝わってくる。どの曲もあの独特なスクィーズ・ギターと、メリスマの利いた歌唱に彩られ完成度が高い。この中でも特筆すべきは②Sweet Little Angel③It's My Own Fault④How Blue Can You Get?のメドレーだ。BBの一挙手一投足に観客が反応し、会場が一体化して盛り上がっていく様子が、いながらにして伝わってくる。まさしく名盤の名盤たる所以である。
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# by oldblues | 2006-01-22 22:05 | Blues
b0008880_0573392.jpg土曜日の夜。一人でパスタを作って食べた。といっても、市販のレトルトソースを、ゆであげたパスタにかけるだけという簡単なもので、とても料理と言えるようなしろものではない。しかしソースと麺だけではあまりにそっけないから、玉ねぎとエリンギ、ベーコン、ソーセージを炒めた物を混ぜあわせた。そのため、見た目がかなり豪華な仕上がりになった。

今夜使ったのは「和風きのこパスタソース」だ。それなりにうまかったが、粉チーズやきざみ海苔を投入する事でさらにおいしくなった。試しにふりかけた一味唐辛子が功を奏し、レトルト特有の臭みを消してくれたのが一番の収穫であった。

b0008880_0582324.jpg食後のコーヒーを飲みながら、久しぶりにライブ・アット・ザ・チーター/ファニア・オールスターズ「1」「2」を通して聴いた。外は冷たい風が吹いているけど、それを吹き飛ばすような熱い演奏に元気が出てきた。心も熱くなった。

そして口の中も唐辛子のせいで熱かった。
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# by oldblues | 2006-01-08 00:59 | Latin