大好きな音楽の話をしたいな


by oldblues
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

今年もよろしく

b0008880_10583920.gif

[PR]
# by oldblues | 2006-01-01 11:01

I Was Warned

b0008880_21594248.jpgIPodを購入したので、持っているCDを盛んに取り込んでいる。そんなわけで、最近あまり聴いていなかった作品を久しぶりに聴くという機会が増えた。表題の「I Was Warned/Robert Cray」もそんなアルバムの1つである。

このアルバムは、アメリカに行った知人からお土産でもらったものだ。ブルースのことなんて全く知らない知人にしては、偶然にしてもずいぶん選球眼が良かったものだと、これを聴いて思った記憶が残っている。

ブルースというと泥臭くあくの強い音楽を連想しがちだが、ロバート・クレイのやっている音楽は少しイメージが違っている。都会的というか洗練されているというか、かなりソフィスティケートされたブルースなのだ。そんな点から彼の演奏を「軽い」とか「物足りない」と批判するブルース・ファンが多いのも事実なのである。

しかし僕に言わせてもらえるなら、そういった批判はかなり的外れなものではないだろうかと思う。ロバート・クレイがやっているのは紛れもなくブルースだし、表面のライトな印象とは裏腹に、そこには1本筋の通ったディープなブルース・フィーリングが感じられる。

ギターだって馬鹿ウマだ。めちゃくちゃテクニックがあるのに、弾き過ぎないところも節度が有っていい。それに忘れてはいけないのがヴォーカリストとしての実力。結局彼のやってるブルースは、高い技術に裏打ちされたギターと、それに負けないほど高レベルの歌。この2つがシンクロする時に唯一無二のものになるのである。

さてこのアルバムだが、もう全てがお気に入りと言っていいくらい水準が高い。ファンキーなノリのナンバーからスローなバラードまで、優れた作品がずらっと並んでいる。
その中でも特にと言えば、タイトル曲の③I Was Warnedをはじめ①Just a looser④The Price I Pay ⑧A Picture Of A Broken Heart⑨He Don't Live Here Anymoreなどが僕のお勧めだ。

若手と言われたロバート・クレイも今ではもう50代。1953年生まれの彼は、実は僕と同い年なので、僕としては特別な親近感を抱いている。これからもずっと油の乗った演奏を、是非聴かせ続けてて欲しいものである。
[PR]
# by oldblues | 2005-12-25 22:08 | Blues

You belong to me

b0008880_1135467.jpg山下達郎が「ON THE STREET CORNER 1」をリリースする以前、「アカペラ」はあまり一般的な言葉では無かったはずだ。今では普通に通用するが、当時は一部の音楽ファンの間でしか使われなかった言葉だったのである。そしてそんな、ある意味特殊な「音楽用語」を広く知らしめるきっかけになったのがこのアルバムであり、且つ僕の知る限りでは、日本で初めて本格的にアカペラに取り組んだ、画期的な作品集だった。

もちろんこのアルバムの価値は物珍しさにあるのではなく、その水準の高さにある。達郎1人で全てのパートをやっているにもかかわらず(いや、それだからこそと言うべきか)これほど質の高いヴォーカル・アルバムに仕上がっているという事実は、驚き以外の何物でも無い。

山下達郎によるこの企画はシリーズ化され、確か「3」まで発表された。それぞれの意見はあろうが、僕はやはり最初に発表された「1」が最も好きである。どのアルバムも、達郎が愛して止まないアメリカン・ポピュラー・ミュージックの名曲たちが採り上げられているのだが、「1」に収録されている曲のライン・ナップが、きっと僕の好みに一番合っているからだろう。

③スパニッシュ・ハーレム⑨ブルー・ベルベットなどが特にお気に入りだ。しかし、このアルバム中のベストを選ぶとしたら、僕は迷わずに①ユー・ビロング・トゥー・ミーを推す。魅力的なメロディを持った美しいこのバラードを、僕は達郎の歌で初めて知った。そして最初に聴いた時から楽曲の魅力の虜になったのだ。

「See the pyramids along the Nile」という歌い出しもいい。遠い国にいる恋人を想う気持ち。離れているからこそ認識出来る、胸の底からわきあがってくる抑えきれない思い。そんな切なくもやるせない感情がひしひしと伝わってくるのである。
[PR]
# by oldblues | 2005-12-11 01:16 | Pops

No Fun Aloud

b0008880_2114068.jpgグレン・フライのソロ・アルバム「No Fun Aloud」「The Allnighter」「Soul Searchin'」の3枚はよく聴いた。それもアルバムをターン・テーブルに乗せて「さあ今からグレン・フライを聴くぞ」というのではなく、カセットにダビングしたものをドライブ中にという聴き方だったので、どの曲がどのアルバムに入っていたかがよくわからない。そんないい加減な聴き方だったけど、どれも僕の愛聴盤だったし、どのアルバムも好きだった。

イーグルスの大ファンだったので、解散後もそれぞれのメンバーのソロ・アルバムを一応はチェックしていた。グレン・フライの「No Fun Aloud」が出た時も、心の中ではイーグルスをイメージしていたので、最初聴いた時は「ちょっと違うぞ」という感じがした。だがそれはイーグルス・ファンとしての僕の勝手な思い入れに過ぎない。イーグルスのストイックなサウンドに、ある種の閉塞感を感じていた僕は、グレン・フライの作り出す、ソウル・ミュージックを下敷きとした明るくて楽しいサウンドに直ぐに惹かれた。

グレン・フライの音楽には独特の軽味がある。そしてそれは決して音楽性の低さを表すものでは無い。初期のイーグルが持っていた大らかな部分を、グレン・フライこそが正しく継承しているのだと思う。

この作品の中のお気に入りは、先ずシングル・ヒットした①I Found Somebodyだ。その他にも②The One You Love、美しいバラードの⑦That Girl、かつてのイーグルスを髣髴とさせるサウンドの⑨She Can't Let Goなど、良い曲がたくさん収録されている。ジョニー・テイラーの⑤I've Been Born Againなんかも、彼のソウル好きが表れているようで良いなあ。
[PR]
# by oldblues | 2005-12-04 21:17 | Old Rock

My Love

b0008880_0155361.jpg数あるポールの名盤の中でも「RED ROSE SPEEDWAY」が一番好きな理由は、やっぱり「My Love」が入っているからかもしれない。最強のラブ・バラードと呼んでも差し支えないこの曲は、現在世の中に流通している全てのラブ・ソングの人気投票を行ったとしたら、確実にベスト・テンの上位にランクされることだろう。(じゃ他の9曲は何だと考えるのも一興であるが、それはまた別の機会に譲るとして)

しかし、今となっては完全にスタンダードになってしまったこの曲は、あまりに何回も聴き過ぎたので、いささかマンネリというか、手垢の付いた印象が付いて回らないでもない。しかし改めて聴き直してみれば、その群を抜いた質の高さが感じられ、ポールのメロディ・メーカーとしての才能が結実した、宝石のような楽曲だという事がわかる。メロディ、アレンジ、ヴォーカル、演奏、どれをとっても申し分ない。

特に間奏のギターはパーフェクト。聴く度に「この曲にはこのギターでなくてはならない」と思わせられる。目立ち過ぎず抑えた感じの演奏ながら、歌の持つ情感をより引き出すための触媒のような存在になっている。文句無しの名演だ。

しかし「RED ROSE SPEEDWAY」は、決して「My Love」だけのアルバムでは無い。他にもいい曲がたくさん収録されているのだ。いかにもポールらしい小粋なセンスの4. Only One More Kissやポールお得意のメドレー(9)など聴き所は多い。

でも僕のフェイバリットは5. Little Lamb Dragonflyである。アコースティックなイントロから始まり、詩情溢れる演奏が淡々と、しかし確実に盛り上がっていく。
この曲を聞いていると、まるで美しい印象派の絵画を眺めているような、豊かで優しい気持ちになってくる。まさにポールの面目躍如とでも言うべき1曲なのだ。
[PR]
# by oldblues | 2005-11-29 00:19 | Old Rock

True Colors

b0008880_0545764.jpg同じ頃にデビューしたマドンナよりも、僕はシンディ・ローパーの方が好きだった。ルックスの面では多少負けているかもしれないが、シンディの方がより強くロック・スピリッツを感じさせてくれたからだ。

そんな彼女のセカンド・アルバム「True Colors」は、デビュー・アルバムに比べて地味な印象がある。だが、この作品もまた1枚目に負けず劣らず良い曲が収録されているのだ。
1) Change Of Heartや、ご存知6)What's Going On、7)Iko Ikoなどがお気に入りだが、アルバム中の白眉は、やはりシングル・ヒットした「True Colors」だろう。

シンディ・ローパーと言えば、最近でこそ「落ち着いた大人の女性」という雰囲気だが、当時はその奇抜なファッションや派手なパフォーマンスから、陽気でぶっ飛んだロック・シンガーというイメージが強くあった。しかしそういう陽気なシンディも、「True Colors」を歌う内省的なシンディも、どちらも本当の彼女なのだ。

人間を単純に一元的なイメージだけで決めつける事は出来ない。人は、言うなれば複雑な多面体のようなものであり、ひとつひとつの面は独自の色を持ちながら刻々と変化して行く。そしてそのどれもが「True Colors」だと言えるのではないだろうか。

この曲を聴いてそんな事を考えた。
[PR]
# by oldblues | 2005-11-20 00:54 | Rock

1986年のマリリン

b0008880_2314236.jpg今さらという感じではあるが、僕も本田美奈子さんの訃報に接し驚いた一人である。難病で入院しているという事は知ってはいたが、病床からミニ・アルバムをリリースするというニュースも入ってきていたし、必ず復活するであろうと信じていただけに残念でならない。心からご冥福をお祈りする次第である。

とは言っても僕は熱心なファンというわけでも無いし、考えてみると彼女の事はほとんど何も知らない。
アイドル歌手としてデビューし、後年ロックやミュージカルにも活動範囲を広げ、女優としても活躍していた。そして今年の初めに突然、急性骨髄性白血病で入院・・・と、まあこの程度である。
そんな僕がなぜ彼女の死にショックを受けたかというと、ニュースなどで伝え聞く彼女のけなげで前向きな闘病ぶりに感銘を受け、いつしか心密かに応援するような気持ちになっていたからだ。

余談だが、仕事で京都へ行っていた頃H君とという仲間がいた。彼の宴会での持ちネタが、本田美奈子の初期のヒット曲「1986年のマリリン」をカラオケで歌う事だった。シャツの裾を捲り上げてヘソ出しルックになった彼が、腰をくねらせ声を裏返して「マリリ~~~ン!」と絶叫するたび、会場は爆笑の渦に包まれたものだった。そして僕はこの哀しみが同居しているようなパフォーマンスが好きだった。

こんな事を書いても本田美奈子の供養にはならないだろう。逆に彼女のファンからお叱りを受けるかもしれない。でも僕は今、H君の歌う「1986年のマリリン」をもう一度聴きたくて仕方がないのだ。
[PR]
# by oldblues | 2005-11-13 23:19 | 音楽以外の話

音楽の時間

子供の頃、音楽はあまり好きではなかったように思う。いや、聴くのは好きだったかもしれないが、歌ったり楽器を演奏したりするのが苦手だった。おまけに楽譜も読めないから、音楽の時間はかなり苦痛だったのだ。それに現在と違って、ピアノやバイオリンはお金持ちの、それも女の子がすることだと思っていたふしもある。

小学校の音楽の授業ではこんな思い出がある。先ず生徒達に行進曲(アメリカン・パトロール)を聴かせ、その後おもむろに先生が「この曲を聴いて何をしているところを想像するか?」という質問をされたのだ。
明るく軽快な曲調に、僕は「音楽に調子を合わせ、床をホーキで掃除している女性」を思い浮かべた。なので早速手を挙げ「掃除をしている様子!」と答え爆笑された。

多分先生は「行進をしているところ」という答を期待していたのだろう。なるほど、教科書のそのページを見ると、それらしき説明が書かれている。
だが僕は傷ついた。先生は「何をしているところを想像するか?」と質問したではないか。「行進」という答えを正解とするなら「何をするために使われる音楽か?」と尋ねるべきではないか。何をしているところを思い浮かべるなんて、それはもう個人の感性の問題であって、正解などあるはずがない。どんな場面を想像しようが自由ではないのか。

別に今さら小学校時代の先生に対して怒りを持っているわけでもないし、糾弾しようというのでもない。だがこれに似た事は、今でも教育現場で為されているのではなかろうか。そして僕達も、この先生のような過ちを、誰かに対して行っているのではないかという惧れを、時々は自覚するべきではないかと思うのだ。

幸い僕はその後、大の音楽好きになったけれど、子供の頃の些細な出来事で音楽を嫌いになってしまう人もいるかもしれない。それはその人にとってとても不幸な事だし、他者に対してそのような影響力を行使するのは間違いだ。しかしよく考えれば間違いだとわかっても、知らずにやってしまう事もある。だから時々は振り返って反省するべきなのだ。僕もあなたも、誰もが。
[PR]
# by oldblues | 2005-11-06 11:27 | 音楽以外の話

愛は勝つ

b0008880_0115266.jpg少し前、KANの歌う「愛は勝つ」というメガ・ヒットがあった。「少し前」などと書いたが、調べてみると、この歌が世に出たのは1990年であり、もう15年も経過しているのだ。当時既に大人だった僕は、つい「少し前」などと思ってしまう。いやはや年は取りたくないものです。

心配ないからね 君の想いが
誰かに届く明日はきっとある
どんなに困難で挫けそうでも
信じる事さ 必ず最後に愛は勝つ

恋愛は一種の狂気だ。たとえ現在幸福な恋をしている人でも、いつかそれが終えてしまうのではないかという恐れを常に持っている。ましてや、叶わぬ(多分)恋に落ちている人は、それがやはり永遠に叶わないであろうと、心の底ではいつも怯えているのだ。

ある程度大人になると、常に「愛は勝つ」わけではない事を、誰もが経験的に知っている。愛は金や距離や打算や環境に、しばしば負けてしまうものなのである。

しかしこの歌は、そんな不安を一時的にも払拭してくれる。いくら真剣に思いを込めても、それが届くとは限らないとわかっている。わかっているが故に「必ず最後に愛は勝つ」と歌うのだ。

「愛は勝つ」は、そんな全ての恋愛病患者達に熱狂的に迎えられた。一方、そんなひねくれた心を持たない無垢な子供達は、歌の持つパワーをもっと素直に受け容れた。

この歌が大ヒットした理由は、実はそこらあたりにあるのではないだろうか。
[PR]
# by oldblues | 2005-10-27 00:14 | J-POP

夢に消えるジュリア

b0008880_18494941.jpgサザンオールスターズの曲じゃなく、ピンクフロイドの方である。僕はこの曲を「RELICS(ピンクフロイドの道)」というベスト・アルバムで知った。腰巻には「ピンクフロイドの道はプログレッシブの道なり」と書いてあり、カッコいいなあと思った記憶がある。

「RELICS」がリリースされたのは70年代の初め頃で、ベストと言っても、当然ながら「狂気」以降の有名曲は入っていない。しかし、シングルのみで発売された比較的レアな曲が収録されている事もあり、初期のフロイドを知る上では恰好のアルバムと言えるかもしれない。曲のライン・アップを眺めてみると、良い曲ばかりが入っているではないか。もっとも「ベスト」だから当然だけど。

1.アーノルド・レーン
2.星空のドライヴ
3.シー・エミリー・プレイ
4.追想
5.絵の具箱
6.夢に消えるジュリア
7.ユージン,斧に気をつけろ
8.サイラス・マイナー
9.ナイルの歌
10.バイディング・マイ・タイム
11.バイク

「夢に消えるジュリア」の原題は「Julia Dream」。いわゆる意訳ということになるだろう。これはなかなかうまい邦題の付け方ではないだろうか。少なくとも「See Emily Play」を「エミリーはプレイガール」とするセンスよりはマシだと思う。

この曲は後のフロイドの大作とは違って演奏時間も短く、シンプルなコードを使った親しみやすいメロディの小品だ。しかしそこはピンクフロイドだからして、イエフェクターを使用するなどの仕掛けもこらされている。

1)2)6)8)9)10)などが僕のお気に入り。ここまで書いてきて、初期のフロイドもいいなあと改めて思い知らされているのである。
[PR]
# by oldblues | 2005-10-23 18:53 | Old Rock